ビジネスマンの英語は、『ビジネス英会話は存在しない!』の理解から

日本人ビジネスマンが英語を必要とした時、必ずといっていいほど求められるのが「ビジネス英会話」というコンセプトです。これは、ビジネスの現場で想定される問答パターンをできるだけ多くインプットすることが重要だとする考えです。しかし、その方法で実績が上がった例はほとんどないといっていいでしょう。なぜなら、いくら想定問答を頭に叩き込んでも、その通りの場面が再現されることはほとんどないからです。ビジネスマンが英語を学ぶ上で最初に必要なことは「ビジネス英会話は存在しない」ことを理解し、「ならば何をすべきか」を考えることで適切な目標を設定することです。この適切な目標とは『既に頭の中にある英語知識を「使いこなす」力を身に着けること』です。この理解と目標設定がしっかりできれば、その目標に限りなく近づくことができると思います。そこで、この理解と目標設定を確実なものとするために、以下にその両方の重要性を体感できるようなコンテンツを用意しました。

まずは、そもそもどうして日本人は「ビジネス英会話」を必要としてしまうのか、その理由を考えてみます。

日本人がビジネス英会話講座を必要とする理由

  • REASON1ビジネスなのだから日常会話よりもレベルの高い語彙が必要のはずだ
  • REASON2ビジネスなのだから日常会話よりもレベルの高い丁寧(敬語的)な感覚が必要なはずだ
  • REASON3ビジネスなのだから日常会話にはないビジネス用語が必要なはずだ
  • REASON4ビジネスなのだからプレゼンテーションなどのスキルが必要なはずだ

これらの理由が実は、いささか的外れなものであるということを以下のスキットをお聞きいただくことで証明してみたいと思います。より体感的にご理解いただけるよう、まずは日本語でのやり取りをお聞きいただきます。それによって、日本のビジネスマンがビジネスにおいて必要となる言語レベルを的確にとらえることで、適切な学習方法をとるためのお手伝いをさせていただければと思います。

ビジネスシーンA

欧米の精密機器メーカーTomato社の新製品L-Phoneの日本の携帯電話会社HardBankへの売り込み

登場人物:Tomato社のセールス担当 / John Smith HardBankの新規事業担当のメンバー 山田太郎

ビジネスシーンA

仮に、セールス現場でこのくらいのやり取りが英語でできれば現時点の日本では、グローバル人材として十分な対応能力を持っていると評価されてもよいと思っていただけるのではないでしょうか。にもかかわらず、その中で使用されている文法、語彙は英語でいえば中学三年間で学習する基礎的なものに限定されていることがわかると思います。その上で、「日本人がビジネス英会話を必要とする理由」についてもひとつずつ解説してみます。

ビジネスなのだから日常会話よりもレベルの高い語彙が必要のはずだ

EX) すみません、、、「発想」ってどういう意味ですか?

→ すべての語彙を知っている必要はありません。それの語彙の意味を聞き出す力があれば問題は解決します。

ビジネスなのだから日常会話よりもレベルの高い丁寧(敬語的)な言い回しが必要のはずだ

EX) ごめんなさい、割引は本当にダメ、、でも、それ以外のことなら考えることできるかもしれません。

→ すべての語彙を知っている必要はありません。それの語彙の意味を聞き出す力があれば問題は解決します。

ビジネスなのだから日常会話にはないビジネス用語が必要のはずだ

EX) 独占?あなたじゃない会社にL-phone を売ってはダメのことですか?

→ これも①と同じ考えです。文脈上で十分理解は可能な場合がほとんどでしょう。「独占販売権」などビジネス用語の意味を簡単な言葉で言い換える力があれば問題は解決します。

ビジネスなのだからプレゼンテーションなどのスキルが必要のはずだ

→ これについては、順序の問題だと考えています。まずは自らの持っている英語知識を上記の程度まで「使いこなす」ことができるようになることが日本のビジネスマンにとって何よりも重要で優先順位が高いと考えます。また、これらのスキルはもはや言語としてのトレーニングの領域ではなく、ビジネススキルの領域であると考えます。ただし、本質的には少し外れますが、英語でのプレゼンを体感するという価値を提供するという意味で通常のレッスンの中に組み込む場合もございます。また、唯一「ビジネス英会話は存在しない」の例外であると考えている項目があります。大きな数値に対する感覚のトレーニングです。大きな数値に関する感覚が欧米人と根本から異なっている日本人に対する効果的なトレーニングについてもご用意しております。

ビジネスシーンB

日本の精密機器メーカーCony社の新製品L-Phoneの米国の携帯電話会社AB&Bへの売り込み

登場人物:Cony社のセールス担当 山田太郎 / AB&Bの新規事業担当のメンバー John Smith

ビジネスシーンB

ここまでで「ビジネス英会話は存在しない」というコンセプトを日本語に置き換えて考えることでご理解いただけたかと思います。次に、これを英語に置き換えて考えてみても同じように言えるということを念のためですが見てみたいと思います。

ビジネスなのだから日常会話よりもレベルの高い語彙が必要のはずだ

→ すみません、、、「発想」ってどういう意味ですか?

EX) I am sorry,,,what do you mean with “inspire”? I do not know this word.

ビジネスなのだから日常会話よりもレベルの高い丁寧(敬語的)な言い回しが必要のはずだ

→ ごめんなさい、割引は本当にダメ、、、でも、それ以外のことなら考えることできるかもしれません。

EX) I am sorry,, I can never give you discount,,

ビジネスなのだから日常会話にはないビジネス用語が必要のはずだ

→ 独占?あなたじゃない会社にL-phone を売ってはダメのことですか?

EX) Exclusive???? Do you mean that we have to allow only you to sell L-phone in your country?

当然のことですが、英語のやり取りで見ても、中学3年間に学習する文法、語彙を超えるものが含まれていないことが分かります。それにもかかわらず、何千億円のビジネスが成立してしまっています(笑)。もちろん、「発想」という語彙や「独占販売権」といった専門用語を知っているのに越したことはありません。

しかし、それらを知らない場合には、知っている語彙を利用して乗り切ることこそが重要であるということです。そして、それを次には使えるように自分の語彙として追加すればよいわけです。

つまり、「使える英語」の概念の中では、「あれば便利」くらいの認識で十分ということです。しかも、専門用語などは、そのビジネスマンが属する業界や役職レベルによっても必要性は変わってきます。ですから、これらは、ビジネスを実践する中で自然に身に着けることで十分であるということを理解してください。

あなたが「英語の研修」というスタンスで英語を学習する段階ではまずは、「ビジネス英会話は存在しない」というコンセプトを理解した上で、最低限の英語知識を「使いこなす」力を身に着けることに意識を集中してください。そのために「英語を使い倒す」環境がLVの国内留学だと思ってください。