日本人と英語

効果が実証されている英語学習法

2014年12月14日 CATEGORY - 日本人と英語

日記

 

 

 

 

 

 

先日、ご紹介した斎藤兆史先生の「日本人のための英語」ですが、基本的には「英語学習に王道なし」というのが著者の考えです。

英語と日本語ではそもそも語族が全く異なっていること、そして日本が英語を使わなくても生活上全く問題がない環境であるということの二つの要素を考えると、英語ができるようになるには非常なる努力の継続が必要であり、これさえすれば確実というような方法論は確立しえないと言います。

その中でも、著者が効果が実証されている英語学習法としてあげているものがあります。

それは、「英文日記」をつけることです。以下にその部分を抜き出してみます。

「これは実に理にかなった勉強法である。まず、日記だから必ず毎日書くところがいい。さらに自分に関することだから、それを表現する英語が記憶の中に定着しやすい。」

ただ、これも結局は「非常なる努力の継続」に他ならないわけで、それを生活の中に習慣として取り込む方策としての「日記」だということなのだと思います。

いみじくも、私も実は自著やLVの参加者に対する配布物において先ほどの抜き出し部分の後ろ半分、「自分に関することだから、それを表現する英語が記憶の中に定着しやすい。」という部分の重要性は伝えています。

その重要性は、「街角英語実況中継学習法」という私が提案する学習方法に表れています。

ランゲッジ・ヴィレッジの参加者さまには入校した当日にはこのような単語帳が配られます。

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一見、何の変哲もない単語帳のようですが、その表紙の裏には以下のような説明書きがあります。

「常にこのパスポートと一本のペンを持ち歩く癖をつけてください。そして、目に飛び込んでくるすべての情報を英語に直すことができるかどうかを自問します。そして、すこしでも引っかかる言葉を『日本語で』書き留めるのです。この時ベストなのは、ポケットに入る和英辞書を持ち歩いておいて、引っかかった瞬間に調べてその日本語と並べて正解の英語を書き留めておくことです。しかし、和英辞書を常に持ち歩くことはなかなか厳しいことです。また、ここで一番大切なことは、これを習慣にすることです。ですから、いくら小さな和英辞書と言っても持ち歩くこと自体が負担になってしまって継続することが億劫になってしまうくらいであれば、和英辞書でのチェックは後で自宅でまとめてすることにして普段持ち歩くのはこのパスポートと一本のペンにすると良いでしょう。」

つまり、この方法は、自分の行動はもちろん、自分の目に飛び込んでくるすべての情報を英語にしようとする意識に重ねることにより、自らの生活すべてを英語学習に結びつけてしまうということです。

しかも、毎日の空いた時間、細切れ時間を利用してすることができるということで、場合によっては日記よりも継続性が高いかもしれません。

このように、私たちはよりよい習慣づけのアイデアを提供することはできます。しかし、それはどこまで行っても方法のひとつにすぎません。これも結局は「非常なる努力の継続」の上に何を載せるのかという問題に他ならないわけで、この問題に関しては、やはり「英語学習に王道なし」ということで結論付けるしかないようです。