日本人と英語

音読の効果発現の実感

2018年2月7日 CATEGORY - 日本人と英語

三回にわたって「英語力はメンタルで決まる」からテーマをいただいて書いてきましたが、最終回の今回は「音読の効果発現の実感」について取り上げたいと思います。

以前の記事にて、「日本人に相応しい英語教育」という本を参考に「音読の効用」について以下のように説明しました。

「音読は、『単語を読み連ねる』表層的なレベルの作業では決してない。文法・知識情報を総動員して文章解析を遂行し、それを音韻・音調的に実現していく『多重並列的な統合処理』なのである。」

この記事を書いていた時は、このことについてなんとなく理解したような気になっていたのですが、実際にこの文章が意味するところを実例を具体的に説明しろと言われると難しいと思っていました。

今回本書を読んで、上記の説明の一部について体感的に理解できるようなヒントをいただけたような気がするのです。

その部分を以下に引用してみます。

「音読によって得られる効果、それは声を出して英語を読むことにより声に出さずに英語を読む速度が大幅に上がるということです。通常、日本人が関係代名詞を含む複雑な英語を日本語にするときには、英語を日本語の語順に変換する『返り読み』をします。日本人の多くはこの返り読みの癖がつきすぎていることから、速読力がいつまでたってもつきません。英語を速読する上でのポイントは英語の語順通りに理解していくことです。この返り読みを防ぐためには、音読することが最も効果的です。なぜなら、声に出すことにより返り読みが不可能になるからです。」

このことを、体感的に理解した上で先ほどの説明に関連して言い直すならば以下のようになるのではないかと思います。

「その文章の中に含まれる文法やそれ以外の言語要素の組み合わせを理解していくことを声を出すスピードの範囲内で処理すること。」

著者によれば、最低でも同じ文章を30回読むことでその効果を実感できるとのことです。しかも、意味をしっかり理解して内容を頭に思い浮かべながら行わなければなりません。

この点は、前回の記事において指摘した「リスニング力をつけるためには、意味の分かることを聞く必要がある。」という大原則と同じことです。

その意味で言うと、音読のやり方として「理解せずにただ漫然と読むだけ」ということは避けるべきです。