日本人と英語

多読(速読)について

2015年10月7日 CATEGORY - 日本人と英語

多読

 

 

 

 

 

 

 

またまた前回に引き続いて「日本人に相応しい英語教育」から、いただいたテーマについて書こうと思います。

そのテーマとは「多読(速読)」です。

昨今、TOEICの浸透によって、短時間で多くの英文を読む必要のある機会が増えてきたこともあり、「英文は大体の意味が掴めればよい。辞書も調べなければ和訳もしないで大量の英文を読み進むのが英語力を高めることになる。」として、この多読をすすめる教師が増えてきていると著者は指摘します。

そして、この「多読(速読)」が英語学習の方法として有効に機能するためには、次のような条件が前提となると指摘しています。

「テキストのレベルが読み手の英語習得レベルより低いこと。具体的には、未知語が1Pあたり2~3個程度をあまり超えてはいけない。」

そのため、学習途上においては、「精読」によって文の構造と意味を正確に分析・理解する訓練を行い、英文読解の基盤を固めることが先決であり、その基盤が整った後で、大量の英文を読むことで基盤能力が定着し高速運用ができるようになり、それが、高等運用力の向上にもつながると述べています。

ですから、「理解し記憶する段階と、それを自動化する段階を明確に区別する必要がある」ということです。

このことについては、私も非常に納得がいきます。

というのも、私はLVのHPの「最大の効果を上げるために」のページの中で「小さな間違いをすることがNGじゃない、会話が続かないことこそNG」として以下のような指摘をしています。

「本来中学3年レベルの知識があれば、間違いのない文章を作ることができます。しかし、会話になるとできない。でもそれはアウトプットの経験がないために正しいものを瞬間的に出すことができていないだけなのです。実は間違えた後、頭では自分が発した文章が間違いかどうかは分かっているはずです。逆に、それが分からない場合にはインプット学習がまだまだ足りないと思ったほうが良いかもしれません。ですから、LVでは一回一回会話を区切ってしまうのではなく、会話を続ける中で自ら改善していくことに集中してほしいのです。」

音読、精読、多読・速読という個別の学習方法を、それぞれの意味合いを明確に意識しながら説明をしている本は意外に珍しく貴重だと思います。

 

 

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