日本人と英語

TOEICについての考え方

2014年2月26日 CATEGORY - 日本人と英語

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■正しいTOEICとの付き合い方を考える

昨今ではTOEICは英語力評価の代名詞のように扱われています。企業でも学校でも、そのTOEICの点数によって、便益・機会を供与したりしなかったりする現実が存在しています。皆様にはTOEICの本質を理解いただき、TOEICにどうアプローチすべきなのかを考えていただきたいと思っています。

TOEICのプロフィール(2008年TOEIC公式HPより抜粋)

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以上から、TOEICが企業や学校からそのテストの結果について絶大な支持を受けていることが分かります。しかしながら、絶賛をされているTOEICには以下の限界があることも知っておかなければなりません。

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TOEICの限界

ペーパー試験である事

四択もしくは三択のマークシート方式である事

時間の制限がある事

韓国人と日本人が受験者の大部分(約75%)を占めているため、実質的に国際的なテストではないという事

 企業や学校等からTOEICが絶大な支持を受けている理由は、何でしょうか。TOEICが完璧にその社員や学生の「英語能力」を測定できるからなのでしょうか?また、ここでいう「英語能力」とはいかなるものなのでしょうか?

そもそも、「英語能力」というものは、定義によってはいろいろ変わりますが、ここではいわゆる「実用英語能力」という意味で使われていると解釈します。つまり、「英語を母国語として使わない人間が英語を使ってどこまでコミュニケーションをとることができるか。」という能力です。

ビジネスマンであれば英語を使って、会社の目的である利益を上げることができるか、学生であれば、英語で行われる講義やセミナーをどこまで理解したり自分の成果を発表したりできるか、という事になります。

そうであるならば、本来はその「英語を母国語として使わない人間が英語を使ってどこまでコミュニケーションをとることができるか。」を測るためには上記のような限界を有するTOEICのような形式ではなく、「言語能力評価法を熟知した面接官による面談での評価」が最適なはずです。

にもかかわらず、これらの試験がかたくなに現在の形を変えようとしないのはなぜなのでしょうか。

それは「費用対効果」を考えた結果だと考えられます。つまり、一度に多くの人間の英語能力を画一的に調査するTOEICは、一人一人丁寧に面接官が評価する方法に比べ、圧倒的に安上がりな方法というわけです。

これは、TOEICに限らず英検、TOEFL、IELTSなどいわゆる机上の試験は基本的にその性格を帯びています。

『卒』TOEIC

 

 

 

 

 

 

 

 

TOEICの優れた点  

このように説明してきますと、TOEICは無意味なものであるという考えを持っていると誤解されがちですが、そうではありません。このテストの特徴をしっかり理解して、適切に活用すべきだと考えます。

ですので、私の考えはTOEICを完全否定する「脱」TOEICという考えとは一線を画しています。なぜなら、TOEICをはじめとするこれらの試験は、言語の部品としての語彙、文法等のチェックには大変優れた機能を発揮すると考えているからです。

コミュニケーションをとるためには、最低限の文法、語彙は必要不可欠です。これらを無視して、コミュニケーションのみを図ろうと思えば、特に中学生(いわゆる臨界期)以上の人間には非効率極まりないことになってしまいます。

ですので、最も理想的なTOEIC活用の仕方は、英語初心者が当面の目標として「TOEIC600」程度を目指すことです。 ただし、「いわゆるテクニック対策なし」という条件付きでとなります。それ以上点数を上げることを目的とした学習をすることは英語をコミュニケーションという観点で見たときには、誤解を恐れずに言えばいささか的外れだと思います。

それらの文法と語彙のインプットは必要なところで切り上げて、それらを「使いこなす力」をつけることを目標にすべきだからです。また、その上で、自らの仕事に必要な語彙を自分なりに増やすことを継続することでより高いコミュニケーションを求めていくことが重要なのであって、何が何でもTOEICに出そうな知識を追い求めることはその観点からは無駄が多すぎるのです。

これは、企業をはじめとする社会が求める英語力の本質を考えれば考えるほど強く思います。

ここで、ある書籍を紹介するブログ記事をご覧いただきたいと思います。このあたりのことをTOEIC講座の第一人者であるヒロ前田氏が書かれた非常に腹にすとんと落ちる内容になっている書籍です。

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「TOEICテスト900点。それでも英語が話せない人、話せる人」の記事は こちら  

最良のコミュニケーション力評価試験とは

先ほど、費用対効果を考えなければ、最良の「英語能力」評価法は「言語能力評価法を熟知した面接官による面談での評価」といいました。それはなぜでしょうか。

答えは、いくつか考えられると思いますが、一番大きなことは、コミュニケーションは人間と人間の間で生じるものであり、その評価は人間と人間の間で行われることが最良に決まっているという本質論です。

このことに対しての異論は生じえないはずです。

そして、もう一つは、受験者の生の反応に対して予め準備されたプログラムではなく、生の人間の反応で返すことができることから、『評価を上げるための小手先のテクニックがまったく効かない』ことです。すなわち、評価を受ける人の「英語能力」を丸裸にすることができるからです。

あらゆるテストにおいて、評価をする側が一番懸念する事は、測定したい能力以外の能力の多寡で測定結果が左右されてしまう事です。逆に言えば、上記の限界の存在からTOEICのような試験はそのような現象を排除する事ができず、小手先テクニックが機能する余地を与えてしまっているのです。

何度も繰り返しで恐縮ですが、当ページのサブタイトル『「本当に使える英語」の指標を意識する』のであれば、最良の「英語能力」評価法は「言語能力評価法を熟知した面接官による面談での評価」ということになります。

ですから、「費用対効果」の問題さえ解決することができれば、この問題を社会的に本来あるべき形に持っていくことができるのです。そこで私たちは、「最良」と思われる「本音ベース」の本質的試験を費用的にも非常にリーズナブルな範囲で、提案できるようにしました。

それが、一般社団法人 日本実用外国語研究所の開発したSEACTテストです。 この試験の詳細については こちら を参照 TOEICテストという試験の機能を的確に評価し、TOEICによって適切に測定できる能力についてそれを効率的に利用し、できない能力についてはその測定に特化したテストを利用して的確に把握する。

このような姿勢で日本人は英語に取り組むべきだと考え、その主張を冒頭の「卒」TOEICという言葉に込めたのです。生きた英語を学ぶためには生きた英語能力を測定できるテストが必要です。このことを、私たちは愚直に実行していきます。