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「諦めない」技術

2015年4月29日 CATEGORY - ブログ, 代表ブログ

はやぶさ

 

 

 

 

 

 

 

皆さん、こんにちは。

また、いい映画を見ましたのでご紹介します。2012年公開の「はやぶさ~遥かなる帰還~」という映画です。

実は、世界が賞賛した小惑星探査機<はやぶさ>プロジェクトに関しては、はやぶさが地球に帰還した2010年6月当時のブログにて「はやぶさの教訓」という記事を書いて紹介していました。

当時の記事の中の一部を引用します。

otukai

 

 

 

「「はやぶさ」という機械に対して感情移入してしまうほど好きになってしまいました。まるでこの写真のようにかわいい女の子が、ぼろぼろになりながらもとてつもなく困難なお使いをけなげにやりきったことにたいする「よくやったね」というねぎらいの言葉をかけたくなるような気持ちです。(中略)ここでのポイントは、想定される問題に対してあらかじめ何重ものバックアップをとっておくということに尽きます。たかだか縦横1,5m程度に過ぎない小さな機械によくもそれまで多くのバックアップを備えられるなと感心してしまいます。そして、それよりももっとすごいのはそれらの想定された問題がことごとく実際に生じてしまっているという事です。」

今回、その「感情移入」したくなるほどの物語性を、実際の物語で見られたわけです。

当時の記事の中にあった「想定される問題に対してあらかじめ何重ものバックアップ」という表現ですが、実際には「想定されていなかった」問題に対してまでも、今ある条件で対処することで乗り切った場面が生々しく描かれていました。

奇跡が、ゲームを継続させ、その継続されたゲームの中で再び起こる絶望を、また奇跡がつなぎとめる。このことを何度も繰り返して、このプロジェクトは達成されたことが良く分かります。ですから、この映画を見るとこのプロジェクトの成功を「奇跡」とよぶことで、むしろその度合いを薄めて表現してしまうのではとすら思えるほどです。

言うまでもなく、この「奇跡」を可能にしたのは、プロジェクトの構成員の「諦めない心」と、リーダーの鈍感と表現されるほどの「強い意志」によるリーダーシップです。

そして、それはビジネスにおいても同じことです。

企業の生存率という統計があります。設立5年で約85%の企業が廃業・倒産し、設立10年以上存続出来る企業は6.3%。設立20年続く会社は0.3%。設立30年続く会社は、0.025% しかいないという統計のことです。

このことを考えれば、企業が続くということは、まさに奇跡と呼べそうです。であるならば、経営とはその奇跡をつなぎとめる奇跡の連続ととらえるわけで、はやぶさのプロジェクトで構成員が見せた「諦めない心」とリーダーの「強い意志」によるリーダーシップは、経営者が身に着けるべき「技術」であると捉える必要があるのではないかと思いました。