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日本の教育に足りないこと

2016年8月26日 CATEGORY - 代表ブログ

世界で通じる子供の育て方

皆さん、こんにちは。

私には徳間書店で書籍の編集者をやっている苅部達矢くんという古くからの友人がいるのですが、先日、新刊を出されたとのこと、さっそくアマゾンで購入し読んでみました。

実は彼、サッカーに関する書籍では日本で一二を争う敏腕編集者なんです。

私は、サッカーにほとんどというか、全く興味がないのですが、この友人や以前にこのブログでもご紹介した藤枝MYFCの小山社長など、なぜかバリバリのサッカー通の友人が多いのです。(笑)

そんな友人が出した本ですから読まないわけにはいかないとのことで読んだわけですが、これが「教育」という視点から非常に有益な内容が書かれていましたのでこのブログで紹介したいと思います。

本書の著者は、浜田満氏というFCバルセロナの日本公式代理店として独立後、欧州ビッグクラブのライセンスビジネスやマーケティングにかかわり、現在はFCバルセロナスクールの運営を通じてジュニア選手育成業務に力を入れられている、これまたサッカーに人生をささげられている方です。

本書の中で、私が印象的だったのは、「一般的な日本の教育に足りなくて、世界の一流の教育にはあること」は何なのか、これを明確に規定してくれていたことでした。
 
それは、「自分の学ぼうとしている対象に対しての理解をまず初めにきちんとさせるかどうか」です。
 
教育において一番最初に行うべきは、サッカーだったら「サッカーの理解度」をあげること、英語だったら「英語の理解度」を上げることです。このことをしないがために、日本では多くの学習・練習が「枝葉」にとらわれたいわゆる行き当たりばったりの時間の浪費に終わってしまいます。
 
日本の教育は、例えば部活動や受験勉強がいい例かと思いますが、世界で一番時間をかけて学習・練習させているのになぜか世界的に見て成果が出ていません。
 
この超非効率性の理由がまさにそこにあると思います。
 
つまり、日本の教育分野では指導者に戦略的思考がなく、どこまで行っても戦術的思考に支配されてしまっているのです。そして、そのような教育を受けて育った人間がまた指導者になるわけですから、伝統的にこのスタイルが脈々と受け継がれます。
 
これは、先日の「小学校英語、小5から正式教科へ」の記事でも強く主張したことでもあります。
 
そんな日本の教育業界の中で、私自身も、言語教育にこの戦略的な思考を持ちこんで、超非効率的な日本の言語学習からの脱却をビジネスの根幹に据えて活動していると自負していますが、著者は、同じく超非効率的な業界の典型だと言えるスポーツ教育の世界でグローバルな視点を持ちながら、実際に戦略的指導を実施し、実績を上げられています。
 
本書の中では、そのような実績をいくつもご紹介されていましたが、私にとっては、冒頭の明確な規定自体が最も印象的で示唆に富んだ指摘だったと思っています。
 

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