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世界一の小学校の仕組

2018年7月4日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

小学校教育についての 非常に興味深い記事 を見つけましたのでご紹介したいと思います。

それはオランダの小学校教育についての記事で、実際に自らのお子さんを現地校へ通わせているライターの方が、その実態を書かれたものです。

オランダの小学校教育は「世界一」だとの評価があるようですが、これはユニセフ(UNICEF)の調査に基づく事実だそうです。

ユニセフは、数年ごとに先進国の子供を対象とした子供幸福度リポートを調査・発表しており、2013年に発表された最新版(2017年12月現在)で、オランダが5項目中3項目(物質的豊かさ、教育、生活習慣)で1位を獲得し、先進国を中心とした29の国と地域の中で総合点で「世界一」を獲得しました。

まず、この記事を読んで驚いたのは、学費がすべて無料だということです。

義務教育なのだから当然じゃないかと言われそうですが、それは私立も含めてのことです。信教の自由を憲法で保障しているオランダでは、公立校では特定の宗教に基づいた教育はされませんので、私立校であることの主な理由は「宗教教育」に基づいているかどうかです。

ですので、その点を別にすれば通っている本人も親も、「私立校」であるかどうかはほとんど意識しておらず、大事なのは「どんな教育をするのか」だけということになるようです。

そしてもう一つ驚かされたのは、オランダの小学校には「一斉」とか「画一」というキーワードが一切当てはまらないということです。

具体的にこのことについて見ていきます。

まず、教師の働き方については「ワークシェアリング」が徹底されています。

これにより担任制というのがなく、一つのクラスに複数人の教師が共同で担当するという仕組みとなっているのです。

一見、一人の教師がじっくり生徒を理解するということができなくなってしまうのではないかという心配をしましたが、記事を読んでそのデメリットよりもメリットの方が大きいことを理解しました。

私も経験がありますが、小学校の時期というのはどんな担任の先生にあたるかが、その生徒の一生に非常に大きな影響を及ぼします。

それは、相性の問題でもあり、影響力の問題でもあります。

教師も人間ですし、合うあわないの問題はどうしても出てしまいます。また、教師の能力も一人一人差があるわけですから公平性の問題も出てきます。

オランダのように初めから、複数人で担当することになっていればそのようなリスクを分散することができますし、子供のころに親しく接する大人が多ければ多いほど、人間観察力も育ちやすくなるように思います。

続いて教育方針についてですが、オランダの学校には日本における学習指導要領のようなものはなく、各学校に教育の方針を定める自由が認められています。

そのため、どんな教材を使ってどのように教えていくかは、学校ごとの裁量にゆだねられています。

このことが、悪いように転ぶ可能性がないわけではないでしょうが、現代のような情報がすぐさま広がるような時代においては、メリットの方が大きいと思われます。

つまり、すべての学校が受け入れている生徒に最も合った教育方法を自由に選択することができるのと同時に、それぞれの成果というものも知ることができる。そうなれば、結果の出るものを迅速に共有することもできるでしょうし、あまり芳しくない場合にはそれを変更することも自由なわけです。

この点については、現在の日本の英語教育がここまで大規模に迷走してしまっているにもかかわらず、引き返すこともできない状態にあることを考えると、オランダの自由さというものを評価せざるを得ません。

日本のような「一斉」とか「画一」の仕組みがうまく機能した時代は確かに長く続きました。

それによって、日本の初等教育は世界的な評価を受けたことがあったことも事実です。

しかし、世界がこれだけダイナミックに動いている現代では、もはやそれは通用しないと考えるべきだと思います。

「柔軟」「裁量」そして「自由」というキーワードを実現できる独立した学校、教師、そして生徒は三位一体で出来上がるものだとこの記事によって認識させられました。