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キラリとひかる中小企業になるために

2014年12月21日 CATEGORY - 代表ブログ

ベンチャー

 

 

 

 

 

 

皆さん、こんにちは。

中小企業は大企業に比べて良い人材が来てくれない、自社のブランドで勝負できない、下請けに甘んじるしかない、、等々、初めからこのような認識の中小企業経営者が多いと感じています。

先日読んだ「世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?」はそんな考え方を払しょくするための様々なヒントを与えてくれる本でした。

日本では企業の規模に目が行きやすく、中小・ベンチャー企業は「大」に対する「中小」としてネガティブにとらえられることが多いのが現実です。

それに対して、海外、特にヨーロッパでは中小・ベンチャーであっても、大企業と対等な意識をもってビジネスを展開し、大企業の「下請け」に甘んじることなく、独立独歩の確固たる地位を築いている企業が少なくないようです。

本書は、長年、ヨーロッパとアジアの企業間提携のサポートを行ってきた著者が、日本ではあまり知られていないこれらの企業の経営者にインタビューをすることで、そのような地位を確保できる企業力の源泉は何かを明らかにしたものです。

様々な企業を取り上げているのですが、私が印象的だと思ったものを二つご紹介します。

一つ目は、アメリカのマサチューセッツ州ケンブリッジ(ボストンのとなり)に本社を置いているソーシャルメディアをマーケティングに活用するサービスを提供する「ハブスポット(HubSpot)」という企業が成長の鍵として述べたものです。

「自社の経営理念を企業文化にまで昇華させることです。つまり、ビジョンを共有する仲間と一体となって前進するためには、それぞれのメンバーが経営者と同じ立場になって判断できる能力を身に着けることが重要です。そのために、内部コミュニケーションの徹底した充実が必要です。」

この会社では、内部コミュニケーションの充実を『ガラス張り』と表現します。

具体的にはCEOであろうとインターンであろうと会社の決定プロセスに関わるいかなる対話にも参加が可能な仕組みづくりのことです。これなどは大企業では非常に困難なことです。(ただし、以前にご紹介した「Googleのエリック・シュミット氏の書かれた「私たちの働き方とマネジメント」についてのブログ記事では、大企業としてのGoogleが例外的にそれを行っていることを紹介しました。)

しかし、中小企業ではそれを実現することは大企業ほど難しくはないのかもしれません。もちろん、全員が意思決定に参加することは難しくても、少なくとも全員が納得するまで経営者に対して質問を可能にすることならできるかもしれません。

二つ目は、ヨーロッパにおいてデジタルメディアのマーケティングを行う企業のバーチャルな集合体である「ボックスネットワーク」の英国におけるメンバー企業「ビヨンド Beyond」という企業が以下のように述べています。

「企業の成長に必要なのは、顧客のためにどんな問題を解決しようとしているかという明確なビジョン、すなわちその顧客にとって他の誰からでもなく、あなたしか与えられない価値は何か、これが明確であることです。」

これなども、一つ目の内部コミュニケーションの充実と合わさることによって可能となることではないかと思いました。

私は、ランゲッジ・ヴィレッジの運営上、経営理念、そしてそれに基づくビジョン、そしてそこから導き出される戦略策定の重要性を理解していたつもりです。したがって当然、語学研修という事業領域における他のいかなる大企業が提供するサービスと比較したとしても圧倒的な価値を提供していると自負があります。

ですから、この点については私たちは冒頭に書きましたような多くの中小企業とは異なり、「中小」であることをネガティブにとらえたことはありません。

しかし、本書を読むことでこの点についてまだまだ十分でないということを思い知らされ、もう一歩も二歩も深く理解する必要性を痛感しました。

 

 

 

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