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早稲田が当たり前の入試へ

2018年6月18日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

先日(2018年6月7日)、早稲田大学より以下の発表がなされました。

「現在の高校1年生が受ける2021年度からの一般入試の改革を明らかにした。各学部で入試改革を検討しており、このうち政治経済学部は出題科目を全面的に見直す。センター試験の後継となる大学入学共通テストを数学など4科目課す一方で、独自試験として教科の枠を超えて日本語と英語の長文を読み解く記述式試験を導入する。」

私は自身の大学受験の時から今に至るまで、「私立文系」という言葉には「何とも言えない複雑な感情」を抱いてきました。それは、私だけでなく、「国立文系」志望だった人間にはほぼ共通の感覚だと思います。

「国立」は文系であっても、少なくともセンターでは確実に、そして二次試験でもほとんどの大学が数学を試験に含みます。

それに対し、「私立」は、センターは選択する必要はなく、基本的に大学独自の文型科目のみの試験が行われています。(いました。)

そこでどういうことになるかというと、私立の試験は文型科目だけで評価することになるので、その試験が非常にマニアックな重箱の隅をつつくようなものになりがちです。

そのため、国立大学を目指している人間としては、本命の方で万遍なく勉強しているため、滑り止めとして受ける私立だとしても、そうやすやすとは合格できないという現象が起きます。(もちろん、ぶっちぎりの人は別ですが。)

私が表現した「何とも言えない複雑な感情」というのは、その対策の難しさに対する恨めしさと、文系科目しか問われないことに対する優越感が混ざったような感覚です。

ただ、早稲田大学と共に私立の両雄と称される慶應義塾大学の経済学部だけは、私立文系であっても大学に入ってから必ずついて回る学問であるとして「数学」を必須としていました。

ですので、マニアックさでいうと早稲田大学がその最たるものだという認識がありました。

その早稲田大学のしかも最難関学部の一つである政治経済学部が、「センター試験の後継となる大学入学共通テストを数学など4科目課す一方で、知識の多寡ではなく、理解力を問う記述式試験を導入する」わけですから、これは非常に大きな入試改革で、しかもその影響は他の多くの私立大学に波及するだろうということが予想されます。

2020年の大学入試改革については、私はこれまで英語を中心に批判ばかりしてきましたが、このようにいい面もあることに気が付くことができ、非常にうれしくなりました。

 

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