おすすめ書籍紹介

「英語脳」の作り方 #42

2014年5月10日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介

英語脳

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【書籍名】「英語脳」の作り方

【著者】  和田 秀樹

【出版社】 中公 新書

【価格】  ¥700 + 税

【購入】    こちら

著者の和田秀樹氏には大学受験の時に大変お世話になりました。と言っても、個人的にお世話になったわけではありませんが、

というのも、和田氏は、「赤本の使い方」という受験勉強のテクニック本を書かれた人です。

静岡の田舎の高校で学び、しかも寮に入っていた私には、いわゆる受験テクニックを身に着ける術が非常に限られていました。そんな中、偶然出会ったこの本から吸収したそのテクニックは非常に貴重なものだったというわけです。(本題とはずれますが、受験生の方には是非この本もご紹介したいです。)

灘中、灘高からストレートで東大理Ⅲという経歴によって受験テクニック伝授で超有名な著者の本業は実は精神科医なのです。そんな和田氏が書かれた英語本ですので目を通さざるを得ませんでした。

著者は英語教育の専門家ではないので実際の本中身は、英語学習の指南書というよりは、精神科医および臨床心理士としての知見を生かした人間の記憶についての説明がほとんどでした。しかし、その説明は大人にとって大きな希望を与えてくれるものでした。

著者は、脳の科学的分析から「人間が大人になると記憶力が落ちてくる」という一般に理解されている見方を一部否定しています。

記憶を「意味記憶」と「エピソード記憶」という二つに分類して前者は一般に理解されているように小さな子供が得意とし、後者はむしろ、成長した大人が得意とすると解説されています。

ここで二つを詳しく説明してしまうと単なるネタばれになってしまうので差し控えますが、簡単に要約します。

人間は大人になると単純に知識を記憶する力は衰えるが、知識を経験によって関連付けして記憶する力は経験が多ければ多いほどより強くなる。つまり、年をとればとるほどよくなるということが言えるというのです。

うそだ、と思う方も多いとは思いますが、私自身は少し納得できるような気がします。

例えば、子供のころ海外で育ちそのとき英語を自由に使えることができていた人が、帰国してから英語を使わないとすっかり跡形もなく忘れてしまうことはよくあることです。そして、思い出そうとしてもまったく不可能となります。

それに対して、大人になってから文法など論理の力を利用して覚えた英語も、使わなければ当然使えなくなりますが、使えなくなった後、論理をたどって復習すれば、それなりに思い出すことができるということは言えるのではないでしょうか。

すでに大人になってしまった私たちも、このようなことを知識としておさえておけば、少しは前向きな気分で英語学習に取り組めるのではないかと思いました。