英語の話し方 #39
2014年5月10日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介
【書籍名】 英語の話し方
【著者】 國弘 正雄
【出版社】 たちばな出版
【価格】 ¥1500+税
【購入】 こちら
アポロ11号の月面着陸の同時通訳をするなど「同時通訳の神様」として知られる國弘正雄氏の超有名な1970年出版の著作の新編です。
この先生が説く英語の上達方法は「只管朗読」と呼ばれるものです。この「只管朗読」は、インプットとアウトプットの両方の効果が期待できる方法として先生の輝かしい実績を伴って確信的に紹介されています。
曹洞宗の道元が説く「只管打坐」、すなわち「ただひたすら座禅をすることが修行である」と同様、英語を上達させるためにはまさに「ただひたすら英文を朗読することが修行である」という考えです。
この本を読むと「なるほど」とその理由がよく分かるようになっています。この只管朗読を続ければ必ずや「使える英語」を身につけることができると思います。
ただ、「続ければ」という条件がつくことになると思います。
なぜなら、これができれば、必ずやそうなるとわかってはいても実際に実行できる人が非常に少ないのであって、だからこそ、今の現状があるのだと思うからです。
人間は本能的にコミュニケーションを欲する動物ですから、何をするにも相手がほしくなる。そして、相手がいることによって喜びを感じ、その行為を継続することができる。ひたすら、一人で黙々と続けることが本当に難しいのです。
だからこそ、ランゲッジヴィレッジはひたすら英語でコミュニケーションをとるしかない場所を提供し、その本能を満たしながら大量に英語に触れる環境を実現しているのです。
もちろん、國弘先生がおっしゃるように自分一人でできればお金もかからずにすみますが、、、
しかし、本書はさすが「同時通訳の神様」の著作だけあって、非常に説得力がある内容となっています。
その中でも私が一番説得的だと思った文章があります。少し長いですがそのまま引用します。
「もしお子さんに英語に強くなってほしいのなら何よりも忍耐力と自立力が強くなるようにお育てなさい。また、世の中にはあっという間にとか、ラクラクとか、スイスイとかいううまい話はなく、時には目の前の損得を離れて長期的展望に立たねばならぬ場合もあるという教育を施し、自らもそれに沿って行動し範を垂れることです。」
非常に耳の痛い内容ですが、ぐうの音も出ない正論だと思います。
文責:代表 秋山昌広