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英語学習は早いほど良いのか #155

2016年12月21日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介

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【書籍名】 英語学習は早いほど良いのか

【著者】  バトラー後藤裕子

【出版社】 岩波新書

【価格】  ¥760 + 税

【購入】   こちら

本書の著者は、小学校英語教育に対して、その実施の条件(講師の能力や時間数など)については考慮が必要だが、基本的には賛成だという立場を明示されています。

その点では、私はその実施の条件(講師の能力や時間数など)を整えることが現時点では決定的に不可能であるし、仮にそれが可能となる予算があるのであれば、それは中学校以上の体制に対して使われるべきだとする立場なので、相容れることはありません。

しかし、著者は、ご自身の専門である「第二言語習得に関する研究」における知見を冷静に整理し、「英語学習は早いほど良いのか」という課題に対して、きちんと向き合っておられます。

その姿勢とその知見には非常に素晴らしいものがありました。

多くの日本人が、どうしても陥ってしまう母語と第二言語の混同という問題に対して、しっかりとしたデータを提示することによって、まともな議論のきっかけを作ってくれるいい本だと思います。

なかなか、最終的な主張が異なる人の本を紹介するのも抵抗があるものですが、本書はそれを乗り越えてお勧めできる一冊です。

 

文責:代表 秋山昌広

 

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