日本人と英語

アブダクション英語学習の実践方法

2026年6月6日 CATEGORY - 日本人と英語

書籍紹介ブログでご紹介した「アブダクション英語学習法 #366」からテーマをいただいて書いてきましたが、第五回目の今回で最終回です。

最終回のテーマは「アブダクション英語学習法の実践方法」についてです。

ポイントは、あくまでも生成AIに自分が指示を出して学びに必要な教材を生成AIに出させることであって、決して「答えを教えてもらう」ようになれば、自分で学ぶ力を著しく退化させてしまうので注意が必要だという注意が一番最初に明確にありました。

そして、日本語にない英語のスキーマを理解するために、複数の意味が似ている英単語の「意味の違い」や「使い方の違い」を自分で考え、探求するというミッションが与えられます。

具体的には、それぞれの単語を使った英語の例文を、それぞれ5個ずつ、ChatGPTに依頼して出力してもらいます。そして、日本語にない英語のスキーマを理解するためは、まず日本語と英語のスキーマに特に大きな違いがある「基本的な動詞」として本書ではいくつか事例として使われていましたが、私はそこには含まれていなかった「takeとbring」の二つを独自に用いて、実際にやってみることにしました。

そこで学習者は例文をChat GPTに出力してもらうために例えば、次のようなプロンプトを打ち込みます。

・あなたは英語の教師です。

・takeとbringの違いを中学生が学習するための英語の例文をそれぞれ5個ずつ示してください。

新聞やテレビのニュースで使われるような例文にしてください(これに限らず自分の好きな分野で)。

takeとbringの違いが分かるような日本語訳をすべての例文に入れてください。

私がお願いするまで、意味の解説や文法的な説明はしないでください。

そして、ここで重要なことは、この方法を飽きずに続けられることと、動詞に特有のニュアンスをつかみやすくすること、そしてこの目的があくまでも答えを出してもらうことではなく、自分自身でアブダクション推論をすることなので、最後の赤字の3つのプロンプトを決して忘れないことです。

そして実際に出力されたのが次です。

【take】

1.The police took the suspect to the police station.
 警察は容疑者を警察署へ連れて行きました

2.Rescue workers took injured people to a nearby hospital.
 救助隊はけが人を近くの病院へ運びました

3.The reporter took the documents to the city hall.
 その記者は書類を市役所へ持って行きました

4.The company took emergency supplies to the disaster area.
 その会社は緊急支援物資を被災地へ持って行きました

5.The president took a message to the international conference.
 大統領は国際会議へメッセージを持って行きました

【bring】

1.The police officer brought the suspect to our office.
 警察官は容疑者を私たちの事務所へ連れて来ました

2.Rescue workers brought injured people to this hospital.
 救助隊はけが人をこの病院へ運んで来ました

3.The reporter brought the documents to the city hall meeting.
 その記者は市役所の会議に書類を持って来ました

4.Volunteers brought food and water to the shelter.
 ボランティアたちは避難所へ食料と水を持って来ました

5.The president brought new ideas to the international conference.
 大統領は国際会議に新しいアイデアを持って来ました

ここで、例文の比較検討を行います。

その結果、私は二つの動詞の間に方向性の違い、具体的には、takeが「(もって)行く」、bringが「(もって)来る」という逆の方向性の意味を持っているのではないかという推論に至りました。

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