日本人と英語

ノンネイティブ講師の存在意義

2018年12月2日 CATEGORY - 日本人と英語

前回より「英語教育幻想」からテーマをいただいて書いていますが、第二回目の今回は、前回学んだ「ネイティブスピーカー」の定義を理解した上で、「ノンネイティブスピーカー」の存在意義について考えてみたいと思います。

前回、ネイティブスピーカーの定義を明らかにすることで、その本質が「言語力・自己所属感・他者の承認」であるということが分かりました。

ということは、ノンネイティブスピーカーとは、「(いわゆるネイティブほど)言語力が高くなく、英語世界に対する自己所属感はなく、また他者がネイティブスピーカーであると承認してくれないけれども、英語を話す人」ということになります。

その仮説(ノンネイティブの定義に関する定説は見つけられなかったので)に則ると、私自身もそのような括りに分類されます。

ですが、私はランゲッジ・ヴィレッジのどのネイティブスピーカーよりも、日本人に対して「英語の仕組み」すなわち英文法を上手に教えることができると断言します。

だからこそ、「中学三年分の英文法を血肉にする講座」として、超特急2泊快速5泊という超短期間に英文法をマスターさせる講座を運営できているわけで、この日本人英語学習者に対する講座としての完成度については、ランゲッジ・ヴィレッジのネイティブ講師だけでなく、世界中のどのネイティブ講師にも負けることはないと自負しています。

では、なぜこのことがネイティブにはできなくて、ノンネイティブの私にはできるのでしょうか。

それは、私には日本語の母国語話者として「英語が全く分からない」という状態から、「英語ができる」という状態を一気通貫で意識しながら獲得してきた経験があるからです。

特に、「英語が全く分からない」ということを意識した状態からスタートすることで、日本語と英語の関係を意識しながら日本人にとって最適な英文法の「体系」を確立している点がポイントです。

ですから、ランゲッジ・ヴィレッジでは、明確にこの文法の体系的な理解をさせる「①文法講座」とそれを獲得している人向けに徹底した英語環境を提供する「②国内留学」を明確に分けて提供しています。

そして、この二つの順番を間違えない組み合わせこそが、日本人の英語学習の「方程式」だと考えています。

そのため、これ以外の英語学習は、確実に何かしらの「無駄」や「非効率」が生じるはずで、それを避けるためにウェブサイトにおいても、すべての受講希望者に対して、自らが「①文法講座」から受講すべきなのか、「②国内留学」から受講すべきなのかを明確に判断されるよう促しています。

つまり、「②国内留学」を受講するタイミングでは、文法の「正誤」で迷うということはあり得ず、正しい文法に基づく内容を「即座」に発する、すなわち会話の自然スピードに高めるための実戦の場であるということの認識が必要なのです。

この視点からすると、受講後のよくある感想に「外国人講師にもっと文法の誤りを指摘してほしかった」というものがありますが、これは失礼ながらあまり褒められたものではないと言わざるを得ません。

国内留学では、間違えた発言をしてしまったときに、自分の中で「あ~またやっちゃった!本当ならこう言わなければならなかったのに~。次は絶対間違えずに言うぞ!」と言う認識が自分自身でできないのであれば、その方はノンネイティブ講師による「文法講座」を受けるべきだと思われます。

その意味で、ランゲッジ・ヴィレッジでは、「ノンネイティブ講師」と「ネイティブ講師」の存在意義を明確に区別して、それぞれの能力を受講者の学習の成果の最大化のために活用しています。

受講希望者の方には是非その点を事前にご理解いただきたいと強く思っています。

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