日本人と英語

単語は何度出会えば覚えられるのか

2026年5月29日 CATEGORY - 日本人と英語

書籍紹介ブログでご紹介した「英語の新しい勉強法」からテーマをいただいて書いていますが、第三回目の今回のテーマは「単語の記憶法」です。

単語の覚え方についてはすでに「語彙の取扱いについて」の記事の中で、大きく分けて二つの方法があり、①一度に広範囲に数多くの語彙を覚えるのに効率的な方法である「集中法」と、②実際の文中で出会うことで使う状況や使い方をより深く理解できるので効果的な方法である「出会い法」を紹介しています。

本書でもそれぞれ名称は異なりますが、①単語帳を使う方法(集中法に相当)と②文脈の中で覚える方法(出会い法に相当)の二つが取り上げられており、より効果的な方法として後者が勧められていました。

だからと言って単語帳(集中法)が無意味というわけではなく、例文や発音、類義語や対義語までがついているものであれば、二つのメリットを包含した方法になりえる可能性があります。

ただその際には、「全く知らない単語」が5割以上のものは避けるべき(理想は、既知:未知=6:4もしくは7:3)だと著者は言います。

なぜなら、認知科学用語で「認知負荷」という言葉がある通り、ある一定の負荷を超えてしまうと脳が拒絶反応を示してしまうから、あえてところどころ分かる単語が入っている必要があるためです。

(*これは第一回目の『教材は簡単なものを大量にが原則』の記事の内容の「9割」とは全く別。単語は基本的には知らないものを覚えるものなので、知っているものが9割ではどうにもならないからです。知らないものを覚えることが目的である単語帳であっても知っているものを6~7割あったほうがいいというのは結構意外でした。)

しかも、その際に次のことを意識するべきだと加えられています。

「インプットを通じて多くの文脈で同じ単語に何度も出会い、結果的に覚えているというのが理想です。このプロセスで覚えた単語は長期的な効果があり、忘れにくい。なぜなら単語と出会った際のこの『思い出そうとする』という行為が最も長期的な効果が期待できるからです。」

そして、本記事のメイントピックである「では『何度も』とは具体的に何度か?」についての言及部分を引用します。

「諸説あり、単語によって差はありますが、およそ5~10回出会えばその単語はそれ以後に長期記憶として残りやすくなるとされています。このように、『簡単な英文を多く読んだり聞いたりすることを通じて多くの単語に何度も触れる』ことが最良とされており、そうすることによって一度覚えた語彙に対して『記憶の上塗り』が可能になるのです。」

まあ、その人の背景・経歴・趣味趣向にも大いに影響を受けるわけですから、「諸説あり」という前提を置いているのは当然だと思います。

とはいえ、5~10回というのはなんとなく私の実体験からも整合性がとれる回数かなとは思います。