日本人と英語

句動詞とイディオムそして熟語の違い

2025年5月5日 CATEGORY - 日本人と英語

書籍紹介ブログでご紹介した「英語はもっと句動詞で話そう#349」からテーマをいただいて書いていきますが、第一回目としてこの「句動詞」を厳密に定義するところから入りたいと思います。

そもそも、この「句動詞」という言葉をほとんど知らずというか意識せずに来てしまったことを反省すると書籍紹介ブログの中で書きましたが、ではなぜ今まで意識をしてこなかった理由を考えたところ、「熟語」もしくは「イディオム」という存在と同一視というか混同していたからというのがその理由ではないかというところに行き当たりました。

そして、またここで「熟語」と「イディオム」についてもその区別ということに意識がほとんど行っていなかったことにも改めて気づかされました。

この点については、「句動詞」という用語の存在を知らなかったことよりも深く反省する必要があると考え、すでにウェブ上には多くの解説記事がありますので、反省とともにそれらからいいとこどりをするような形で以下にこの三つの違いを明確化したいと思います。

【句動詞(phrasal verb)】

これは、「動詞+前置詞(または副詞)」の組み合わせで「特定の意味」を表現するものです。

例)put back=遅らせる(自動詞+副詞) bring up a baby=育てる(他動詞+副詞+目的語)get over a difficulty=克服する(他動詞+前置詞∔名詞) go along with you=同調する(自動詞+副詞+前置詞∔名詞)

 

【熟語(phrase)】

2つ以上の単語が結びついて、1つの意味を表す表現のことです。つまり、句動詞は熟語のうちの一つで、熟語は句動詞よりも広い概念ということになります。

例) in front of(前置詞+名詞+前置詞) take place(他動詞+名詞) そしてもちろん句動詞であるslow down(自動詞+副詞)など

 

【イディオム(語法)】

複数の単語が組み合わさってできた慣用句のことです。つまり、語法、すなわち文の形をしているものです。

例)When in Rome, do as a Romans do.(郷に入っては郷に従え)Strike the iron while it is hot.(鉄は熱いうちに打て)

 

今更ながらですが、物事を論理的に考えるためにはまずは正確な分類による定義化が欠かせませんね。

 

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