日本人と英語

「忙しい」のはアリかハチか

2022年6月19日 CATEGORY - 日本人と英語

書籍紹介ブログにてご紹介した「真・英文法大全 」からテーマをいただいて書いていますが、第二回目のテーマは「韻」についてです。

前回同様、日本語と英語の思考の「相違点」という観点から見ていくのですが、今回と次回は「発音」という切り口で考えてみたいと思います。

本書では次のような選択問題が取り上げられていました。

She is as busy as (  ).

1. cat  2. an ant  3. a bee  4. a dog

「アリのように忙しいのか、ハチのように忙しいのか、はたまた犬・猫か」ということですが、日本人の思考から直観的に答えると、「2. an ant 」でしょうか。(働きバチも存在するので一定数は「a bee」もあり得そうですが)

ところが、正解不正解の前に、私たち日本人のこのような観点自体が英語のそれとは全く異なってしまっていると言います。

以下、解説を引用します。

「この問題、実は『韻』がポイントで英語の世界には単語の頭で韻を踏む『頭韻(alliteration)』という発想があります。身近な例はハロウィンで使われるTrick or treat!です。このセリフはTrick or treat!のtrで韻を踏むリズムが良い表現なんです。これをふまえるとこの問題の答えは、busyと韻を踏む『3. a bee 』が正解なんです。」

このように、私たち日本人がまず思い浮かべる「働き者の象徴」はアリかハチかというような発想ではなく、busyの韻と共通する対象は何かあるかという発想で、beeとなるわけなので、beeでなくても「as busy as a beaver(ビーバーのように忙しい)」というような表現も可能となります。

つまり、極端な話、必ずしも誰もが思い浮かべる様な「働き者の象徴」としての勝負ではなく、「音」が最優先で候補者を選び、その中でできるだけ「働き者っぽいもの」を選ぶという優先順位のようです。(だからbはついても図体が大きくあまり働きそうな感じがしないbearはなかなか採用されにくい。)

私たち日本人が英語に「オシャレ感」を抱いてしまうのももしかしたらこのような思考も関係しているのかもしれないと思いました。

 

◆この記事をチェックした方はこれらの記事もチェックしています◆