
脱・日本語なまり:母音編
2026年5月18日 CATEGORY - 日本人と英語

書籍紹介ブログでご紹介した「脱・日本語なまり」から「深刻な日本語なまり」をテーマで書いていますが、前回の「子音」に引き続いて今回は「母音」について見ていきます。
母音については、私の「文法講座」の発音パートにおいて、ざっくり以下のように説明した上で、近い(ぽい)音の違いを使い分けることに関してはほぼ「諦める」べきだという風に伝えています。
具体的には、英語には母音は基本的には日本語のaiueoの五つに[æ][ə][ʌ][ɔ]の四つを加えた全部で九種類存在するのですが、一つ一つを発音できるようにすることは可能ですので、それを教えます。
ただし、発音記号としての「o」は単独では存在し得ず、二重母音「oʊ」(例:so go No )のみで存在します。ちなみに、多少の発音差がある「ʊやɪ」はこちら、完全に代替可能な「ɛ」についてはこちらをご参照ください。
「諦める」べきだと伝えると言ったのですが、それらの発音を個別の単語の中に使われている母音がそれらのうちのどれかをすべて把握し、発音し使い分けるということは絶望的に不可能だということです。
つまり、have【hǽv】hungry【hʌ́ŋgri】harvest【hɑ́ːrvist】herb【həːb】のように、私たちが「ア」だと思っているそれぞれの母音の発音を赤字の発音であると記憶仕分け、そして発声の瞬間に間違いなく発音し分けることなど、物心ついた後で英語を学習し始めたほぼすべての日本人英語学習者にとっては不可能だという意味です。
ですから、前回扱った「子音」についてはできるものはきちんとやる一方で、今回の「母音」については、日本語と共通するaiueo以外の母音の発音としては、[æ][ə][ʌ]の三つはすべて[ɑ]として、[ɔ]は[o]として扱うという形で記憶してしまうということで済ませています。
つきましては、以下に日本語にはないけれど英語には存在する[æ][ə][ʌ][ɔ]の四つの母音について本書の該当部分より引用します。
[æ]について
「綴字は常にaで、日本語のエとアの間の発音です。日本語話者には難しくありません。口を縦に横にほぼ全開にし、リンゴを丸かじりするときの口の格好がこの母音を発するのに最適でしょう。ただし、長さについては注意が必要で、歴史的理由に寄り短母音として扱われますが、特に1音節語において極めて長く発音されます。例:bad bat cat that Latin stand thank」
[ʌ]について
「綴字は基本的にu、時にoで、口がやや半開きの状態で発したアでいいでしょう。どの程度半開きかと言うと、多少個人差があるかもしれませんが、上下の前歯の間に指先がかろうじて入るくらいです。例:but cut fun nut study sun uncle brother come cover done London 」
[ə]について
「[ʌ]よりもさらに口の開きが小さいアです。上下の前歯は離れていますが、かなり接近していて、もうその間には指が入る余地なんてありません。また、頬の緊張は解きましょう。特定の綴字に限定されず、すべての母音字(a, e, i, o, u)がこの音になる可能性があります。例:a(不定冠詞)across and was the of into」
[ɔ]について
「口を大きめに開けたオです。綴字はaもしくはo、そして一部例外的な物もあります。例:top hot rock song bottom quality swallow want watch (例外的)cough 」
冒頭にて、「私たちが『ア』だと思っているそれぞれの母音の発音を赤字の発音であると記憶仕分けること(中略)など物心ついた後で英語を学習し始めたほぼすべての日本人英語学習者にとっては不可能だ」と指摘しましたが、これらの説明を受けて、一瞬、「(それなりに規則性があるので)そうでもないかも」と思いましたが、ただ、特定の綴字に限定されない[ə]と[ɔ]という二つの存在がある以上、その規則性はほとんど無効化されてしまうことになることに気づきました。
やはり、これからも私は自身の講座にて、自信をもって、日本語と共通するaiueo以外の母音の発音としては、[æ][ə][ʌ]の三つはすべて[ɑ]として、[ɔ]は[o(ʊ)]として扱うという形で記憶してしまうということで済ませていくことにします。









