日本人と英語

英語を直接聞き取れる人の脳の動き

2026年8月1日 CATEGORY - 日本人と英語

書籍紹介ブログでご紹介した「改訂3版 英語耳」において、リスニングの仕組みが非常に分かりやすく解説されている部分がありましたので、今回そちらをご紹介させていただきます。

まずその前に、「日本人が英語を聞いたときの脳の動き」を理解する必要がありますので以下に該当部分を要約引用します。

(図1)

「図のように、日本人の頭の中では、聞いた英語が一旦カタカナに置き換えられます。bat【bæt】という音が、カタカナの『バット』に置き換えられ、batやbutなどの知っている単語からうまく当てはまるものを選ぼうとします。その際には、日本語で覚えている単語の意味も記憶から探します。そして最後に、ようやくイメージにたどり着きます。つまり、このやり方だと時間がかかってしまうため、ナチュラルスピードの英語にすぐについていけなくなってしまうのです。しかも、複雑な作業ですのでかなりの集中力も要求されます。こんなことになってしまう理由は、日本人が英語の正しい発音を知らないためです。正しい音を知らないので、片仮名で代用するしかない状態になってしまっています。」

つづいて、「英語を直接聞き取れる人の脳での働き」についての該当部分を要約引用をします。

(図2)

「これはネイティブと同じ英語の聞き方です。日本語は一切介さずに英語とイメージが直結しています。英語を聞いてもそのまま理解でき、何のストレスもありません。力を抜いて聞いていても、しっかり中身が聞き取れます。こうなるための方法として本書では『発音を完璧にしすることでリスニングを完璧にする』ことを提案しているのです。なぜなら、自分の口から出せる音は、容易に聞き取ることができるからです。それとは逆に『リスニングを完璧にすることで発音を完璧にする』という方法もあり、それも間違ってはいません。なぜなら発音とリスニングは相互に関係しあっているからです。しかし、本書が前者を採用しているのはその方が効率的だからです。スポーツで考えると分かりやすいですが、自分で実際にやったことのある競技を観戦の際に細かなところまで理解することは楽です。しかし、もっぱら観戦だけしてきた競技を実際にプレーしてみるとどうでしょう?まさに『見るとやるとでは大違い』です。同じように、正しい発音ができるようになると、その音を聞いたときにすぐに判別できるようになります。なぜかというと、英語を聞いたときにその音の口の形が頭に浮かぶようになるためです。結果として、リスニング力が向上します。」

なるほど、非常に分かりやすいですよね。

しかし、私がこの件に関して最高に腹落ちしたのは、著者が「余談」として最後におまけでつけてくれた次の解説を読んだときでした。

「発音はあまりよくないけれどリスニング力はあるという人もいます。その人は、図1の作業を頭の中で『超高速』にやっているのだと思います。その証拠に、気力があって集中しているときにしか聞き取りの力を発揮できないはずです。」

ああ、これは私が学生時代に英検やTOEFLの受験の前にやっていたことそのものだと気づかされたのでした。

よく、私の主宰する「文法講座」の「最初から最後まで一貫して文型にこだわる手法」をコペルニクス的発想だと大いに褒めて下さる受講者さんがいるのですが、まさにこれが「リスニング」に関するコペルニクス的発想だと感じました。

私自身、いままでずっと「リスニング」に対する「まともな」学習ができていなかったのだと大いに反省しています。(ということで今後は通常会話までできるようになった方の次の段階としてリスニング=発音のトレーニングを勧めるというか一緒に頑張るようお伝えしようと思います。)

 

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