日本人と英語

「よく~したものだった」の2つの英語表現 Part2

2025年7月18日 CATEGORY - 日本人と英語

書籍紹介ブログでご紹介した「英文法は語源から学べ #351」からテーマをいただいて書いていますが、第二回目のテーマは「過去の習慣」の表現についてです。

実はこの二つの表現についてはすでに「よく~したものだった2つの英語表現」という記事にて解説済みですが、これがイマイチよく分からないという声をいくつかいただいており、本書での解説と合わせることでより理解が進むことを期待して、以下に本書での説明をまとめることといたします。

「would と used toの一つ目の注意点は、後ろに続く動詞の性質です。wouldは『動作動詞』、used toは『動作動詞』『状態動詞』が続くという特徴があります。」

以前の記事においては、「would は『過去の反復的行為』を表し、used toは『現在の習慣や状態』と『過去の習慣や状態』を表す」と言っていますので、言っていることは同じですが、動作動詞と状態動詞という動詞の種類の観点から説明されていることから、より違いが明確になったような気がします。

続いて、「would」と 「used to」のそれぞれの用法の成り立ちについての説明を引用します。

「wouldはwillの過去形からきています。willには『*現在の習性(∼するものだ)』という用法がありますが、それが過去形になることで、would(過去の習慣~したものだ)につながります。willの根底にあるのは『意志』です。そのため、would(過去の習慣)は動きを感じさせる『動作動詞』と相性がいいのです。一方、used toの原義はused(使った)です。『使った』→『使い慣れた』というところからused to(過去の習慣・過去の状態)につながりました。『使い慣れた』には、wouldのような意志の強さは感じません。そのため、used toは『動作動詞』『状態動詞』の両方に使用できるのです。」

*現在の習性とは、言い換えれば過去・現在・未来でいつも変わらない性質のこと。その意味で『現在の性質』とは異なる。例えばことわざの、Accidents will happens.(事故は起こるものだ)などがそれにあたる。

前回の記事と今回の内容を合わせると、この2つの英語表現の違いについてかなり鮮明に理解することができるようになったのではないでしょうか。

 

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