日本人と英語

斜に構える日本人

2016年7月22日 CATEGORY - 日本人と英語

斜に構える日本人

前回、前々回に引き続き、書籍紹介ブログにてご紹介した「もうこれで英語に挫折しない」という本の中からいただいたテーマについて書きます。

第三回目の今回は、英語圏と日本の「文化の根本的な違い」について書きます。

本書の中で著者は、「遠慮」という概念に関連して、例えば授業の中での質問に対するリアクションの日本人とそれ以外の国の人たちとの大きな違いについて次のように指摘しています。

「(ある国際的なセミナーにおいて)先生が質問し、(日本人以外の)皆がそれに答えるのだが、その内容があまりに当たり前すぎて日本人の感覚からすると『そういう当たり前の答えをするなよ。言わなくてもわかってるだろ?』と言うしかないようなものばかりだった。」

この感覚、私もすごくよく分かります。

実際、アメリカ留学時代、なんどこのように思ったことか分かりません。

日本人以外の人たちは、頭に浮かんだこと全てを言葉にして、まさに子供そのものの反応をするのに対し、日本人は自分の意見を皆の前で披露するのであれば、それが新しい視点の提供や意外性を持った問いなど、そこにいる全員にとって、「深イイ」ものでなければならないという前提を持っているのだと思います。

私は、これを質問の姿勢としては「悪くない」姿勢だと思っています。正直、大学の授業なのか、小学校の授業なのか分からないような光景に何度も出くわしたことがあるからです。

しかし、「英語を話す」という姿勢としてはどうしてもマイナスだと言わざるを得ないと思っています。

言ってみれば、外国語学習者は、その言語の下ではすべて「子供」です。

どんな発言も、言葉のバリエーションを増やすためのチャンスだと思えば、意図的に「子供」になることは非常に重要なことだと思います。

日本人は、文化背景からくる自らの傾向というものを客観的に把握しながらも、外国語学習という目的を達成するためにはどのような学習姿勢が望ましいかということを理解することによって、意図的にそれに適した方法をとるという臨機応変な対応をとるべきだと思います。

そうすることで、最短で「英語を身に付ける」という目的を達成した後は、日本人の文化背景からくる傾向を最大限に活かしながら、その身に付けた英語を使って、今よりもずっと国際社会に対して「深イイ」貢献をすることができるようになるだろうと思います。

 

 

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