
2020年代英語教育の現在
2026年6月15日 CATEGORY - 日本人と英語

書籍紹介ブログで「日本の英語教育のゆくえ #367」の中で、その時代その時代において計画された「本来あるべき英語教育」の形が、実際にはうまく機能せずに、2023年度『全国学力テスト』の英語の調査結果がそれ以前と比べてもマイナスになるという衝撃的な事態を引き起こしてしまった理由は何なのかを問う全四回のシリーズは今回が最終回です。
最終回は「2020年~現在まで」を見ていきます。
2020年以降、いまだ学習指導要領の改訂はありません。
つまり、前回の「2010年代後半」で見た「アクティブラーニング」中心の教育と「大学受験」という評価のミスマッチ問題は解決されていません。
その中で大きな出来事と言えば、2020年から三年にわたって続いた「コロナ禍」における「オンライン教育の実装化」でしょう。
実際に、この危機に対応するために各教育機関の対応によって一気に日本全国で「オンライン授業」が可能となり、教育現場では今まで以上にデジタルツールの活用が進むこととなりました。
そして、それらはおおむね好意的に受け止められているという印象です。
しかし、私はその実態には満足していません。
それは実態自体は旧態依然とした今まで通りの取り組みをただ単に「オンライン化」しただけであって、オンラインの本質的な価値を引き出すことにはつながっていないどころか、むしろ総合的価値を下げているからです。
生の講義であっても生徒が振り向かないような授業を「オンライン化」したら、そのクオリティーはより下がるというのは自明でしょう。
もし「オンラインの真価」を追求するのであれば、例えば、最高のパフォーマンスを誇るカリスマ講師の授業を全国に配信し、自前の教師は現場における「チューター」に徹するというような抜本的改革とセットであるべきだと考えます。
これによって、生ではないけれども最高のクオリティの授業によってインプットをした上で生の教師との双方向の議論によって理解を深めることができます。
コロナがオンライン化を促進したのは事実ですが、それはあくまでも感染予防という「緊急対応」にすぎず、「従来の自前教師×オンライン」では上記のようなオンラインの本質的価値を引き出すことができないのです。
また、このような抜本的な改革を行うことができれば、小学校においてもきちんとトレーニングされた講師の「オンライン授業」と、それを一緒に受講して理解を深めた現場の小学校の先生のサポートによって、インプットの充実とインタラクティブな対応の両立を図ることが可能となります。
そうすれば、「英語嫌い」を今よりもずっと少なくすることができるはずです。
教育当局におかれましては、どうか一旦落ち着いて日本全体の英語教育のデザインを根本的に考え直していただきたいと思います。









