日本人と英語

gift「贈物」と「毒」の二面性

2025年3月21日 CATEGORY - 日本人と英語

皆さん、こんにちは。

代表ブログ「22世紀の資本主義」の記事の中で「gift」という単語にまつわる面白い記述を見つけましたので今回はこのテーマについて書きたいと思います。

早速、以下に該当部分を要約引用します。

「『ギフト、ギフト』という風変わりな題名の短い随筆がある。giftという言葉が二つの意味を持つという話だ。ゲルマン語系の言葉ではギフト(gift)という単語は『贈物』という意味と『毒』という意味の二つに分岐した。例えば現代ドイツ語ではギフトが毒という意味を持つのに対し、英語では贈物という意味を持つ。オランダ語では中性名詞と女性名詞の二つの場合があり、前者は毒を指し、後者は贈物を指す。一見隔絶した二つの意味が『ギフト』に共存しているのは、実は自然である。何かを贈ることは、贈る側と送られる側を共に拘束し、呪いをかける。贈られた恩を反故にした人には、心理的にも道徳的にも制裁がのしかかる。場合によっては法律的にも。だから贈物には毒が仕込まれている。毒饅頭である。さらに厄介なのは、その場ですぐにお返ししてはいけないことだ。ちょっと間をおいて、寝かせてからお返ししないといけない。でも泣かせすぎてはいけない。謎である。と書いたところで、受け取り無視している人からの贈物をいくつも思い出してきた。私には毒まんじゅうのフルコースが待っている。」

ここで言っているのとはちょっと意味が違うかもしれないが私は常々次のように思ってきました。

私が携わっている「教育」という分野においてはまさにこの「二面性」が常に背中合わせで出現し、いずれかの「ギフト」を教わる側に提供してしまう可能性がある夢と同時に危険をはらむ仕事だと。

このように見て来て、言語の歴史って人間の思考の歴史と言い換えることができるのだなと妙に納得してしまい、英語関連ではない代表ブログの記事で取り上げた書籍からのテーマでしたが、ご紹介させていただきました。

 

 

 

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