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新型コロナの今後のシナリオ (2020年6月25日更新)

2020年2月18日 CATEGORY - 広報ブログ, 新着情報

ランゲッジ・ヴィレッジは宿泊施設を備えているため、新型コロナウィルス対策について今できる最大限の方法をもって皆様の安全を実現しようとしています。

そのためにまず必要となるのは、世の中にあまたある情報の中から信頼できる専門家による的確な情報を拾い出す作業だと思っています。

正直言って、現在報道されているニュースは刻々と変化する状況を散発的に報じるだけで、このウィルスを「正しく恐れる」ことにつながる体系的で有益な情報が非常に少ないと感じています。

そんな中でも、信頼の高い情報とそうではない情報とを選り分け、前者をできるだけ多く集めて判断の基礎としたいと思っています。

その前に前提となる最低限の基礎知識を確認してから。

まずは、今私たちが戦っている敵が一体何なのかについて「細菌とウィルス」に、続いて、その敵と戦うための武器はいかなるものなのかについて「ワクチンと特効薬」にまとめました。

それでは、以下にランゲッジ・ヴィレッジの判断の基準として活用できると判断した情報を時系列で更新してまいります。

 

◆「専門家会議の見解(更新その1)」(2020年2月25日)

現在最も信頼性の高い情報は、厚生労働省のウェブサイト内で公開されている「新型コロナウィルス感染症対策専門家会議の見解」であると考えられますのでこちらを共有したいと思います。

また、もう少し具体的に踏み込んだ情報として、当該専門家会議のメンバーで元WHOの感染症対策アドバイザーで東北大学大学院医学系研究科の押谷仁教授の「新型コロナの「正体」と今後のシナリオ」というインタビュー記事も併せて共有いたします。(2020年2月26日更新)

以上の二つの情報から、私たちが知っておくべき重要な点だと思うポイントを以下にまとめました。

Q1 どれくらいの危険度なのか?

新型コロナウィルスは、「致死率」は比較的低い(SARS 10%に対し2%未満)が「感染率」は非常に高い。ただし、逆に重症者が少ないことが感染連鎖を見えにくくしている。感染率が高い理由は、SARSは気道の下部、つまり肺でしか増えなかったが、新型コロナウイルスは肺でも増えるし、気道の上部、つまり喉のあたりでも増えるという性質だ。喉でウイルスが増えた場合には症状は軽いが、肺に比べ口に近い場所にウイルスが存在することから、簡単に感染が起きてしまう。飛沫感染や接触感染が主体だと考えられるが、例外的に咳やくしゃみのない人から会話などで人に感染させてしまう可能性を否定できない状況にある。

Q2  封じ込めることはまだ可能なのか?

SARSは感染者が中国を中心に、結果的に世界で8056人だった。対する新型コロナウイルスは、すでに少なく見積もっても数十万人。そこまで広まったウイルスの感染経路を見つけて、全部潰すことは非常に困難なので、もはや封じ込めは不可能と考えるべき。

Q3  感染したらどうなるの?

実際、ウイルスに感染していることがわかっても、軽症者に対する治療法は現在は何もない。ただ、致死率は低いので健康な人間であれば、自分の免疫機能で治せる。そのため、高齢者や持病を持っている人以外は、自分がいかに感染しないかということよりも、いかに人に感染させないかを中心に行動すべき。具体的には一人一人が医療機関を利用しないで自宅で治るまでおとなしくするということ。

Q4  最良のシナリオとそうでないシナリオは?

最良のシナリオは、日本で小さな流行しか起きず、重症者も出ないというものだが、その可能性は小さくなりつつある。別のシナリオは、いろいろな場所で、ある一定規模以上の感染拡大が起きて、そのいくつかでは医療機関が重症者の集中治療を十分にできないような状況になるというもの。最悪のシナリオは、そういう状況が日本全国で相当数起きて、クラスターの連鎖が起こり、拡大を止められなくなること。そうなると、感染拡大を止めるためには、社会機能を完全に止めるしかなくなる。

Q5  正しく恐れるにはどうすれば?

いま日本の街中ですれ違って感染する確率は低い。武漢とは違い、感染者が多くの地域にいる可能性はまだ低いからだ。そのことから現在最も高リスクな場所は実は医療現場であると言える。軽症であるなら医療現場に行ったとしても全く意味がないため行くべきでない。このことを肝に銘じることで医療崩壊を起こさせず重症者の手当てきちんと行える場所として機能させ続けることができる。

 

◆新型コロナウィルス感染の年齢別「致死率」について(2020年2月18日更新)

私たちが最も懸念するこのウィルスにかかってしまった場合の「年齢別致死率についてのデータ」が中国疾病対策予防センターから出されておりますので以下にその数値をまとめます。

・20代(0.2%)・30代(0.2%)・40代(0.4%)・50代(1.2%)・60代(3.6%)・70代(8.0%)・80代以上(14.8%)

 

◆「専門家会議副座長 尾身茂氏とiPS研究所長 山中伸弥氏 緊急対談」(2020年3月8日更新)

このウィルスは未知のウィルスなので現状では正体を完全に把握することは不可能です。その中で専門家会議の副座長 尾身茂氏に対して、iPS細胞の開発でノーベル賞を受賞された山中伸弥氏がインタビューアーとしてお話しされている貴重な動画を見つけましたのでここでご紹介いたします。

おそらく、現状最も多くの情報と知見を持たれているであろう専門家の方と最も本質的な質問をすることができるであろう方との対談ですので是非ご覧ください。

 

◆「1~2週間が山場だ」の時期を超えて今は?(2020年3月9日更新)

2020年2月24日に専門家会議から「これから1-2週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際となります」との見解が公表されましたが、本日(3/9)でその2週間が経過し、次の内容が公表されました。

「本日時点での日本の状況は、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度、持ちこたえているのではないかと考えます。 しかしながら、感染者数は、一時的な増減こそあれ、当面、増加傾向が続くと予想されます。また、感染の状況を把握するためには、約2週間程度のタイムラグを生じ、すべての感染状況が見えているわけではないので、依然として警戒を緩めることはできません。専門家会議としては、現在、北海道で行われている対策の十分な分析が完了し、さらに他の地域の状況の確認などをしたうえで、全国で行われている対策も含め、我々の考えを政府にお伝えしたいと考えています。」

詳細はこちらをご参照ください。

 

◆「専門家会議の見解(更新その2)」(2020年3月19日)

タイムラグを考慮し、延期されていた「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」が以下のようになされました。

「日本国内の感染の状況については、3 月 9 日付の専門家会議の見解でも示したように、引き続き、持ちこたえていますが、一部の地域で感染拡大がみられます。今後、日本のどこかで爆発的感染連鎖が生じる可能性も否定はできません。その場合には、地域ごとに断続的に発生していくことが想定されます。こうした状況下では、社会・経済機能への影響を最小限としながら、感染拡大防止とクラスター連鎖防止の効果を最大限にしていく観点から、地域の感染状況別にバランスをとって必要な対応を行っていく必要があります。

(1)感染状況が拡大傾向にある地域では、まん延のおそれが高い段階にならないように、まずは、地域における独自のメッセージやアラートの発出や一律自粛の必要性について適切に検討する必要があります。その場合、社会・経済活動への影響も考慮し、導入する具体的な自粛内容、タイミング、導入後の実施期間などを十分に見極め、特に『感染拡大が急速に広まりそうな局面』や『地域』において、その危機を乗り越えられるまでの期間に限って導入することを基本とすべきだと考えます。

(2)感染状況が収束に向かい始めている地域並びに一定程度に収まってきている地域では、後述するように、人の集まるイベントや『3つの条件が同時に重なる場』を徹底的に回避する対策をしたうえで、感染拡大のリスクの低い活動から、徐々に解除することを検討することになると考えます。ただし、一度、収束の傾向が認められたとしても、クラスター(患者集団)発生の早期発見を通じて、感染拡大の兆しが見られた場合には、再び、感染拡大のリスクの低い活動も含めて停止する必要が生じえます。感染状況が確認されていない地域では、学校における様々な活動や、屋外でのスポーツやスポーツ観戦、文化・芸術施設の利用などを、適切にそれらのリスクを判断した上で、感染拡大のリスクの低い活動から実施してください。ただし、急激な感染拡大への備えと、『3 つの条件が同時に重なる場』を徹底的に回避する対策は不可欠です。」

現在ランゲッジ・ヴィレジが立地する静岡県は「(2)感染状況が一定程度に収まってきている地域」とされておりますので、この見解を踏まえた現時点で実行できる最大限の対策を「新型肺炎ウィルス対策について」としてまとめております。

 

◆「専門家会議の見解(更新その3)」(2020年4月1日)

新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」が以下のようになされました。

「日本国内の感染の状況については、『今のところ諸外国のような、爆発的患者急増は見られていないが、都市部を中心にクラスター感染が次々と報告され、感染者数が急増している。そうした中、医療供給体制が逼迫しつつある地域が出てきており医療供給体制の強化が喫緊の課題となっている。』とされています。また、海外の状況については、『欧州や米国では感染が爆発的に拡大し、世界の状況はより厳しいものとなっている』とされています。

地域ごとのまん延の状況を判断する際に考慮すべき指標等として、以下の三つが具体的に示されました。

1 新規確定患者数 2 リンクが不明な新規確定患者数 3 帰国者・接触者外来の受診者数

その上で、国内を以下の三つの地域区分に分け、基本的な考え方や想定される対応などが示されました。

1.  感染拡大警戒地域 2. 感染確認地域   3. 感染未確認地域

学校については、『地域や生活圏ごとのまん延の状況を踏まえていくことが重要である』とされた上で、『感染拡大警戒地域』においては、『その地域内の学校の一斉臨時休業も選択肢として検討すべきである』とされています。」

現在ランゲッジ・ヴィレジが立地する静岡県は「2. 感染確認地域」と考えられますが、受講者さまの多くが「1.  感染拡大警戒地域」出身であることを考え、4月3日から4月17日までを臨時休校とさせていただきました。

詳細につきましては「新型肺炎ウィルス対策について」のページをご確認ください。

 

◆厚生労働省のクラスター対策班の北海道大の西浦博教授による試算(2020年4月3日更新)

「外出を欧米に近い形で厳しく制限し、人と人の接触を8割減らす対策を取れば、10日~2週間後に感染者が1日数千人のピークに達しても、その後に対策の効果が表れ、急速な減少に転じる一方で2割減っただけでは大流行を数日遅らせる程度の効果しかない。」との 試算の発表 がありました。

ちなみに、このチャートに関連した対策については「ハンマーとダンス」の記事に説明されています。

 

◆7都府県を対象に緊急事態宣言の発出(2020年4月7日)

政府は、7都府県(東京都・埼玉・千葉・神奈川・兵庫・福岡県・大阪府)を対象に改正新型インフルエンザ等対策特別措置法第32条第1項の規定に基づく「緊急事態宣言」が発出しました。

 

◆全国を対象に緊急事態宣言の発出および13都道府県を「特定警戒都道府県」に指定(2020年4月17日更新)

政府は、対象地域を全国に拡大することを正式に決め、16日夜効力が生じました。また、これまでの宣言の対象の7都府県に北海道、茨城県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府の6つの道府県を加えたあわせて13都道府県について、特に重点的に感染拡大防止の取り組みを進めていく必要があるとして、「特定警戒都道府県」と位置づけました。

 

◆全国を対象に緊急事態宣言を5/31まで継続(2020年5月4日更新)

政府は、緊急事態宣言を全国一律で延長する一方、外出自粛や施設使用制限などに強弱をつけるという対応で、13の特的軽快都道府県とそれ以外の34県を明確に区分し、後者については感染対策を十分に講じることを前提に経済活動を段階的に再開される方針とした。また、緊急事態宣言の解除については、新規感染者数が1日100人を下回るレベルまで減らす必要があるとした上で可能であれば期間満了を待つことなく緊急事態を解除する考え。

 

◆緊急事態宣言を39県を対象に解除(2020年5月14日更新)

政府は、特定警戒都道府県の5つの県(茨城、愛知、岐阜、京都、福岡)と、特定警戒都道府県以外の34県の合わせて39県で緊急事態宣言を解除する考え。今後の緊急事態宣言を解除する際の基準として、政府の専門家会議が、「1週間の新規感染者数が10万人あたり0.5人以下」という目安を原案で示した。

 

◆緊急事態宣言を大阪・京都・兵庫の3府県を対象に解除  (2020年5月21日更新)

政府は、大阪・京都・兵庫の3府県で継続中の緊急事態宣言を解除する一方で、東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県と北海道については解除を見送る考え。近畿3府県は、解除の目安の一つである直近1週間の新規感染者数が10万人あたり0.5人以下に抑えられていること、そして一括として捉えられる関東1都・3県と北海道は依然、新規感染者の数字が基準の0.5人以下に抑えられていないことから今回の決定となった。関東1都・3県と北海道の解除については、来週改めて検討することとした。

 

◆緊急事態宣言を全面解除 (2020年5月25日更新)

政府は、新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言について、北海道と首都圏の東京、埼玉、千葉、神奈川の計5都道県で解除を表明した。4月7日に7都府県を対象に初発令してから49日間で、既に解除した42府県を含めて全都道府県への宣言が終了。各地域は外出自粛や休業要請の緩和、学校再開を段階的に進める。

 

◆「専門家会議を廃止」し、他分野の専門家を交えた「分科会」の発足を発表(2020年6月24日更新)

政府は、「新型インフルエンザ対策閣僚会議」の下に新型コロナ対応に特化した新たな分科会を設けると発表。発生当初と比べて検討課題が多岐にわたることを踏まえ、西村氏は「幅広い観点から意見をいただきたい」と語った。分科会の構成員として知事や経営者のほか、経済学者、病院関係者も候補に挙げた。

こちらについては、こちらもご参照ください。