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こんな「お説教」の形はどうでしょう?

2025年4月30日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

前回、映画「教皇選挙」に関する記事を書きましたが、今回は映画の内容ではなく、この映画を私がみた「場所」について書きたいと思います。

それは、「静岡シネギャラリー」という映画館なのですが、ネットで住所を調べて行ってみると、静岡駅から徒歩5分の場所という絶好の場所であるにもかかわらず、一度も足を運んだことはないばかりか、その建物が映画館だったことすら知らなかったのです。

それもそのはず、ここは普通の映画館とは異なり、上映されるのがあまり通常の映画館では上映されないようないわゆる「メジャー」ではないけれども、私たちの心を動かす「命」がテーマの映画を厳選して上映する場所でした。

ただ、冒頭の写真のように、それにしては建物が立派すぎる分、今回の「教皇選挙」は前回の記事で説明した理由で混み合っていましたが、通常はかなり経営としては厳しいのではないかなと余計な心配をしてしまいました。

それと同時に、その建物の向かいには、静岡駅の近くの一等地でありながら、「宝泰寺」というこれまた立派なお寺があることもなんとなく気になっていました。

そこで、すかさずこの「シネギャラリー」というワードでウィキってみましたところ以下のような解説があり、「なるほど!」とその二つの疑問が氷解したのでした。

「2003年12月20日に開館した。隣接する臨済宗の禅寺「宝泰寺」の檀信徒会館としての性格を持つサールナートホールの3階にあり、50席と55席の2スクリーンを有する。静岡市唯一のミニシアターである。開館時からの支配人は宝泰寺住職の藤原靖爾。」

もともと存在していた宗教施設としての建物を活用して、支配人である住職が信徒(を中心とした多くの人々)の「心を動かす」ために厳選した映画を上映する、これこそものすごくセンスのいい「お説教」の形であり、立派な宗教活動だと私は確信しました。

ちなみに、現在上映中の映画には当該映画以外にもこんなものがあります。

シンシンSING SING

米ニューヨークで最も厳重なセキュリティが施されたシンシン刑務所で行われている収監者更生プログラムの舞台演劇を題材に、無実の罪で収監された男と収監者たちとの友情を描いた実話をもとにした映画。

ねこしま

世界屈指の「猫島」とも言われるマルタ共和国を題材に描いたドキュメンタリー。独立心にあふれた個性ゆたかな猫たちと、彼らとともに人生を慈しむ人々の様子を通して、現在のマルタの「猫文化」をひも解いていく。

BAUS

2014年に惜しまれながらも閉館した映画館・吉祥寺バウスシアターをめぐる歴史と家族の物語を描いたドラマ。1925年に吉祥寺に初めて誕生した映画館・井の頭会館が、ムサシノ映画劇場、バウスシアターへと形を変えながら、多くの人々に愛される文化の交差点になっていく長い道のりを描く。

僕たちの光州事件

「ごく普通の家族」の姿に焦点を当て、権力が市民の小さな幸福をいかにして踏みにじったのか、そして悲劇の中にあっても大切な人を守りたいと願う思いがいかに尊いものであるかを、時にユーモアを交えながらも切々と描いてゆく。涙なくしては語れない韓国現代史劇の新たな傑作映画。

以前にも私はこのブログで「お寺さん崩壊」や「お寺の未来」等の記事を書いて、寺院の将来性に対する危機感について考えてきましたが、このケースは大いに参考になるものと考えます。

 

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