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いつまでも「エンゲル係数=豊かさ指標」でよいのか?

2026年5月20日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

昨日(2026年5月19日)の読売新聞夕刊の「よみうり寸評」に「本当にそうなのか?」と疑いを挟みたくなってしまう指摘がありましたので共有させてください。

以下、該当部分を要約引用します。

「政府の家計調査で、消費支出に占める食費の割合を示すエンゲル係数が、昨年度28.8%と45年ぶりの高さになった。家計のゆとりを反映するとされるこの数字は、戦後豊かになるとともに下がり、2000年代半ばに23%ほどになった。最近の上昇は食糧価格の高騰が響いているようだ。戦争を知るやなせさんは05年に言った。『食べられないというのはすごくきついですよ。今は、みんな食べ物が無限にあると思っているけど、事実はそうじゃない。特に日本は食べ物を輸入しているんですから』生活を守ってくれる正義の味方を呼ぶ声があちらこちらから聞こえてきそうだ。」

昨今の食糧価格の高騰は苦しくなっていることは確かです。

でも、このような「エンゲル係数=豊かさ指標」という認識を持ち続けることが、昨今の日本を含む世界の消費の構成割合を考慮した上でも、正解なのかどうか疑問に思えてきまました。

というのも、記事に指摘のあるエンゲル係数が最低を記録した「2000年代半ば」以降インターネットの発達、直近ではAIの発達を経て、私たちの娯楽への関わり方とコストの負担の様相は圧倒的に変わりました。

今まで、紙ベースの出版物を購入しなければ得られなかった情報は、スマホによってほぼ無料で取得できるようになりました(電車の中で漫画雑誌などを見ている人はもはや皆無で、本を読んでいる人など私を含めほとんど絶滅危惧種です)。

また、消費者間で共有し合う無料の動画を楽しむことが当たり前になったり、有料ではあっても今まで映画館やレンタルで一本一本それなりのコストを負担しなければならなかったコンテンツをサブスクによって一定金額のみの負担で見放題可能となりました。

私としては、これらの消費スタイルの変化は決してポジティブな側面だけではないとは思っています(以前にこのような記事を書きました)が、消費者側から見れば、圧倒的にコスト負担を限りなく抑えて大量の娯楽を享受できているわけです。

今までかかっていた書籍代や映画館の入場料等の負担がなくなる一方で、食料調達コストは上がっているということであれば、「エンゲル係数」が上がるのは当然のことです。

このような消費スタイルの大変化を経たのにもかかわらず、相も変わらず「エンゲル係数=豊かさ指標」という認識で現在社会を評価することはとても合理的だとは思えないのです。

もちろん、今後はAIの維持向上のためにエネルギーの消費量はどんどん上がっていくことは既定路線ですし、環境変化による食料調達の困難さが増すことも容易に予想がつきますので、記事の背景にある「危機感」は当然にして理解できるものです。

社会の状況が変化によってその係数の前提が変わったにもかかわらず、同じ物差しを使い続けるという点において、ただただ、どうしてもフェアではないのではないかと問題提起をしたくなってしまいました。

 

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