
コンクラーベ
2025年4月30日 CATEGORY - 代表ブログ
皆さん、こんにちは。
なぜこのタイミングに?
という出来事は結構ありますが、この映画についてもまさにそのようなことが言えると思います。
ご存じの通り、教皇フランシスコが重篤な状態から回復し、公務に戻ってすぐの2025年4月21日に急逝されたというセンセーショナルな出来事がこの映画の公開中に起こったのです。
そのことを受けて、アメリカでの視聴者が前週比3,200%増となったとのことですが、私もそのような流れで見ることにした一人です。
この映画の論評はすでにいろいろな方がされているので詳しくは控えますが、「コンクラーベ」と呼ばれる教皇が亡くなった後、後継の教皇を選ぶ選挙の生々しさとスリリングさ(現世における神の代理人を決める選挙なのに欲望をむき出しにすることに驚かされる)を描いていました。
そもそも、このコンクラーベ(英 conclave→ラテン語で “cum clavi” 「鍵のかかる部屋」の意味)ですが、その名の通り密室で最終的に一人に決定するまで何度も何度も投票を繰り返すという、まさに「根比べ(こんくらべ)」というべき様相を呈することで有名ではありますが、本作でもその様子が非常に克明に表現されていました。
この映画での「根比べ」っぷりが半端ではないというのが私の率直な感想だったのですが、13世紀には最長で3年間かかったコンクラーベもあったようで、現在ではこれでも次のような形で「短縮化?」を図った結果ではあるようです。
「投票総数の3分の2以上の得票を得ることが必要。投票は初日午後に1回行われ、この投票で決まらなければ続く2日に、午前・午後2回ずつ行うことができる。3日間の投票で決まらない場合は、最大1日の祈りの期間をおいてから、同じ手順で選挙をし、7回の投票をしても決まらなければまた1日おいて7回行う。それでも決まらない場合、また1日おいて7回行われる。それでも決まらなければ、1日の祈り、考察、対話の期間をおいてから、前回の投票における上位2人の得票者について決選投票を行い、投票総数の3分の2以上の得票を得た人が選出される。なお、決選投票では当人2人は決選投票には加わらない。決選投票による被選出者が教皇となることを同意したときに終了する。」
今回(2025年5月6日~)のコンクラーベでは一体何回目で決まるのか、そんな視点でニュースを待つこととします。