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ピンチの時にこそ業績を伸ばす方法

2021年3月26日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

コロナ禍で悪影響を受けていない業界など存在するのかと思われるような中でも、頑張っている企業はあるものです。

例えばホテル業界の雄であるアパホテルは、バブル崩壊、リーマンショック、そして今回のコロナ禍と、経済状況は落ち込み、競合他社が投資を控えるタイミングで逆張りをして、大きくシェアを伸ばしていることで有名です。

そして、もう一つ有名なのは、アイリスオーヤマです。

具体的には、東日本大震災の時、LED電球の増産に成功し、大手家電メーカーを抜き去り国内シェアトップになり、また今回のコロナ禍においても、マスク不足の折、大増産に踏み切り、同じく国内シェアトップとなりました。

また、今回は国内のネット通販事業が前期の二倍以上のペースで伸びていたり、ホームセンター向けの売上も前期より二ケタ伸びているようです。

そんなアイリスオーヤマの危機の時にこそ飛躍的に成果を出す秘訣について、同社の大山健太郎社長が自ら書き下ろした「いかなる時代環境でも利益を出す仕組み」を読みました。

本書において著者はその秘訣とは、「効率(短期利益)」と「効果(中長期利益)」の両方をバランスさせる「仕組み」を作ることだと断言されています。

つまりそれは、特定の市場・技術によりかかりすぎず、誰もが注目している分かりやすい成長市場以外にも製品ジャンルをできるだけ広げておくことであると。

そうすれば、どんなに激しい環境変化が起きても、有望な市場に人員や資金をシフトすることで利益を伸ばし続けることができるからと。

ただし、それを努力目標としてしまうと人間には甘えが出てしまうため必ずそれを「仕組化」することだということです。

ちなみに、アイリスオーヤマで採用されているその「仕組み」は、

⓪(そもそも「いかなる時も利益」を出すことが目的のため)大前提として効率的な経営は必須であること

① ユーザー(使う人)の視点に立った製品開発の「場(会議)」を最優先すること

② 常に経常利益の50%を設備投資に回すこと

③  新製品事業(発売から3年未満)の割合を50%以上とする。

この4つの「仕組み」によって同社は否が応でも「効率(短期利益)」と「効果(中長期利益)」の両方をバランスさせる「仕組み」を作ることができると言います。

しかしながら、これは一見、効率の悪化を招くような経営姿勢のように見えます。

ですから、一般的な企業は、⓪①については当然のことのように重視して成長していき、一度成長軌道に乗るとどうしても「効率性(短期利益)」に偏りがちです。

そしていつのまにか、理想主義ないしは、絵に描いた餅だとして「効果(中長期利益)」をあきらめてしまいがちです。

だからこそ、アイリスオーヤマでは、②③という足かせを自らにはめ、それを金科玉条のごとく守り続けるということを「仕組化」しているのです。

私自身、本書を読みながらも同社のこの姿勢に背を向けがちになりましたが、著者の次の説明で、確かにその重要性を体感的に理解することができました。

「目先の経営効率を上げるものと、目先の効率化はもたらさないけれど企業の力になる効果があるもの。これらに10のリソースをどう配分すべきかを考えます。「9×1=9」「8×2=16」「7×3=21」「6×4=24」「5×5=25」。最も積が大きいのは「5×5=25」、すなわち効率と効果にリソースを半分ずつ振り分けることです。これは数字のマジックのようなものですが、本質をついていると思うのです。私は経営効率をしっかり追う。しかし、効率は5割でいいのです。」

このようにまとめていて、これって以前このブログでご紹介した「両利きの経営」の考えとずいぶん共通するところがあるように思いました。

洋の東西を問わず、真理は変わらないのかもしれません。