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フェーズフリー

2025年4月18日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

昨日(2025年4月17日)の読売新聞夕刊の「よみうり寸評」にハッとさせられるキーワードがありました。

それは、「フェーズフリー」という言葉です。

以下に、記事の該当部分を引用します。

「近年広がってきた防災の概念に『フェーズフリー』がある。日常と非常時で区分なく役立つものを使う発想という。例えば、車の水没時に窓ガラスを割るハンマー。それだけなら非常時用品だが、車載充電器の機能と合体させれば日用品になる。フェーズフリーは、お金や時間をかけて『備える』難しさから生まれたチャンスでもある。」

「ハンマー × 車載充電器」

この掛け算は、二つの機能を両立させるためにお互いの機能をほとんど犠牲にすることなく成立させることができる素晴らしいものだと感心しました。(ちょっと考えれば当たり前のことなのになかなか最初からは発想できない)

その意味でいえば、「コンビニ × 防災備蓄施設」 というのもすでに人口に膾炙した「フェーズフリー」と言ってもよいかもしれません。

というか、むしろそのような掛け算をすることで新たな製品を産む出さずとも、既に存在するものがそのままもうひとつの機能を果たすことができるという意味では、その進化系ともいえるものではないかとすら思えてきます。

日常と非常時というくくりからは少し離れてしまうかもしれませんが、「コンビニ ×  市役所」 というのも、「フェーズフリー」にあたるのではないでしょうか。

先日、住民票を取る必要があり、市役所にとりに行こうとしたら日曜日でした。なんだと思ってあきらめて月曜日にと思ったところ女房から、今ではコンビニで土日祝日関係なく取ることができることを教わりました。

何と素晴らしい「フェーズフリー」なんだ!と感動してしまいそうになった私ですが、いやいやちょっと待ってください。

土日祝日関係なくコンビニでそれがとれるのであれば、少なくとも「住民票発行サービス」機能についてはコンビニだけでよく、市役所の窓口はもはや必要ないということになりますよね。

その意味でいえば、市役所におけるそのサービスは逆に、「ハンマー × 車載充電器」が存在している中での「窓ガラスを割るハンマー」もしくは「ただの車載充電器」のいずれかに過ぎないということになるのではと思ってしまいました。

人手不足が深刻で頭を悩ませている中小企業の経営者からすると、地方では特に優秀だと言われている公務員人材をそのような存在にしておくのはほとんど犯罪行為に等しいことなのではないかと感じてしまいます。

 

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