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人間にできることとできないこと

2025年2月28日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

本日(2025年2月28日)のクーリエ・ジャポンのウェブ版に壮大な規模のプロジェクトに関する記事が載っていました。

タイトルは「地球を滅ぼしうる小惑星を食い止めるために人類にできること」です。

以下、記事を要約します。

「万が一衝突すれば、一都市全体に甚大な損害を与えるという小惑星、『2024 YR4』。一時は地球への衝突可能性が3.1%まで高まったが、2月24日付けの米航空宇宙局(NASA)の情報によると、『2032年12月22日にYR4が地球に衝突する確率は0.004%』であり、今後100年間、この小惑星が地球に衝突する可能性はほとんどないという。とは言うものの、0.004%の可能性は残っており、今後、他の小惑星が地球めがけて飛んでくることもないとは言えない。リアル『アルマゲドン』な事態に対して、人類はどこまで対応できるのだろうか。」

この「3.1%」という確率を聞いたときは「ほんまかいな?」と耳を疑いましたが、その後この記事が出るまでこのことについてすっかり忘れていました。

人類史上最も大きなインパクトがあることが「3.1%」の確率で起こると言われていたにもかかわらず、ちょっと時間がたてばこんなものなので、つくづく人間の危機感なんてものはほとんど当てにならないものだなと思います。

ですが、具体的に人類はどのような「対応」をとることができる可能性があるのか、この記事で挙げられていたいくつかの「実例」および想定される「案」について、以下に記事から引用してみます。

①2022年に「DART(ダート)」の名前で知られる「二重小惑星進路変更実験(Double Asteroid Redirection Test)」でNASAは、無人探査機ダートを小惑星ディディモスの衛星ディモルフォスに衝突させ、実際にディモルフォスのディディモ公転軌道を4%程度変えた。

これは、想定される「案」ではなく、すでに実現している「実例」ということになります。

②ディモルフォスよりも大きな小惑星の場合には、別の方法が必要で、考えられるのはイオンエンジンの宇宙船への活用だ。これはダートのように「破壊的ではない」方法だ。この宇宙船が2隻あれば、一つは小惑星に向けて押すように飛ばし、もう一つは別方向にセットする。そうして複数回エンジンを噴射させることで、時間をかけて向きを変えさせることができる。

ちょっと、これは翻訳の問題なのか、意味がよく分かりませんでした。色々ネットで検索してみたものの、この件に関するものはこのクーリエジャポンの記事くらいしか出てこず、結局分からずじまいでした。(すみません)

③さらに大きい小惑星に対するもう一つの方法としては「重力トラクター」と呼ばれる方法だ。充分な大きさの宇宙船をターゲットの小惑星の横に並べ、その引力で小惑星の軌道を逸らせるという方法だ。

これはなんとなく分かりますが、そんな引力を生じさせるほど大きな宇宙船をどうやって打ち上げるのか疑問です。

④それでも対応できないほどの大きさの惑星だった場合は、「必然的に核が必要になる」という。幅1km程度の小惑星は、すでに1000個ほどが追跡調査されているが、それらをダート計画のように動かすためには、弾頭が必要になり、弾頭が宇宙でうまく機能することを願う必要がある。しかも、そのためには世界の核兵器の総力を結集しなくてはならない。だが、大陸間での使用を想定されている核兵器を、宇宙空間で使用するには、多くの問題がある。

とまあ、最終的には映画「アルマゲドン」みたいな話になってしまっています。

また、昨今のきな臭い世界情勢を改善するためには、もしかしたら世界共通の敵である「小惑星」の力を借りなければならないと皮肉られているような気もします。

とはいえ、(②以降の『案』の話は置いておいて)①のダート計画の「実例」だけをとっても、人類は地球の外においても科学の力で壮大な仕事を成し遂げることができているのは間違いありません。

一方で、本日(2025年2月28日)、埼玉県八潮市で起きた「下水道管破損による道路陥没事故」においては発生から1カ月過ぎたのにもかかわらず、安否不明となっている運転手の方の発見すら今も目途が立っていないというニュースが同時にありました。

地球の外でも壮大な仕事ができるのも人間。

身近な危険も察知できないばかりか、すぐそこにいるであろう犠牲者を発見することすらできないのも人間。

同じ日に二つの対照的なニュースに接して、人間の偉大さと卑小さの両方を一度に意識させられ、何とも複雑な気持ちにならざるを得ませんでした。

 

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