
人間性知能指数(HQ)とは
2025年7月20日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。
昨日(2025年7月19日)、地元の金融機関の勉強会にて、「ホンマでっか!?TV」で有名な生物学者で脳科学評論家の澤口俊之先生のお話を聞くことができました。
テーマは、人間の総体としての能力を示すと言われる「人間性知能指数(Humanity Quotient)」についてです。
私はこのセミナーを聞く前には、IQ(知能指数)とEQ(感情指数)というのがあって、いわゆる「知力(IQ)」だけでは、人間の社会的成功を説明できるものではなく、「感情をコントロールできる力」の方がよりそれを説明できる可能性が高いという話までは知っていました。
ただ、それでも感情をコントロールできないことで有名な織田信長があれだけの成功を収めたことを考えると、EQであってもそれを説明できる可能性はそんなに高くないのではないかという疑念を持っていました。
ですので、今回の澤口先生によるHQという指数の提示は私にとって非常に興味深く感じられました。
このHQに関する定義などの情報はここで私がまとめるよりも、IQやEQなど(私にはSQというのもHQ同様、初耳でした)も含めた定義をまとめたこちらのサイトをご参照いただいた方がよろしいかと思います。
つまり、HQを端的に定義すれば、
「前頭連合野の持つ人間らしさの知能のこととされ、IQに代わる新たな指数と位置付けられています。社会的な知能、感情的な知能の複合体であり、HQの中で中心的な役割を果たすのがIQ(高い思考力)であるとされています。様々な知能を自己コントロールする能力の高さを示すもの」
ということになり、これは私の疑念であったIQやEQでは説明できなかった、社会における成功との関連性についてをほぼ完ぺきに説明しているように思えました(というかそもそも「人間性知能指数」と言っているわけですから、意義の網羅性は当然に高いはずで、これをどのように測定するかということが問題だとは思いますが)。
今回の澤口先生のお話の中で私が非常に印象的だったのは、
「HQは、前頭前野が持つ、脳全体に広がる異なった役割を持つ分散した部位の働きをまとめ上げる能力を指数化したものであり、その能力には、①先を見越した将来的目標を立てること(目標設定能力)と➁その達成のためにそれ以外の部位の働きをまとめ上げ、目標達成すること(目標達成能力)に特徴がある。つまり、HQは「人間が①夢を設定して、➁それを実現する能力の指数」ということになる。そして、このことが昨今私たちを不安にさせているAIと人間の仕事の取り合いの議論において、私たち人間が最終的にどのような形でAIと付き合っていくべきかの重要なヒントになる」
ということでした。
つまり、AIには「未来志向的思考」をとることができないので、人間によって決められた「➁夢(目標)を実現する力」はあるかもしれないが、「①夢を作ること」が決定的にできないのです。
先生曰く、「だから人間はいい夢をたくさん作りだして、それをAIに与えさえいれば、後は釣りでもしていればいい」のだそうです。
釣りだけしていればいいかは別にしても、「夢を作ること」の技術をもっともっと磨いていこうと思うことにしました。









