代表ブログ

元SHOWMAN同士のゆずれない会談

2025年3月1日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

本日(2025年3月1日)朝、次のような「アメリカ・ウクライナの両首脳会談決裂」のニュースが飛び込んできました。

「トランプ米大統領は28日、ウクライナのゼレンスキー大統領とホワイトハウスで会談した。両首脳はウクライナの鉱物資源の権益に関する合意文書に署名する予定だったが、記者団の面前でロシアへの対応などを巡り厳しい言葉の応酬が相次ぎ、米当局者によるとゼレンスキー氏は合意文書に署名せず、ホワイトハウスを後にした。会談が口論に終わったことで、トランプ氏とゼレンスキー氏の共同記者会見は中止。ゼレンスキー大統領がワシントンのハドソン研究所で行う予定だった講演も中止された。」

まあ、なんということでしょう。

しかも驚きなのは、そのホワイトハウス内での会談の一部始終がマスコミに公開され、彼らの発言の全てを世界が知ることになったことです。

これだけ重要な話し合いをメディアに公開した上で、

「我々のやっていることの何が問題なんだ!?」「あんたは多くの人を間違ったほうに導いていることが分からないのか」「あんたたちアメリカだって戦争になれば問題は起こり同じように感じるんだ」「我々がどう感じているかなんて大きなお世話だ!」「ウクライナはアメリカに敬意と感謝を示すべきだ」「一度もこの会談でありがとうと言ってないだろう」

など、子供の喧嘩のような発言を連発して最終的に会談を決裂させてしまった両首脳にはびっくりを通り越してあきれてしてしまいました。

会談の中では「diplomacy(外交)」という言葉が何度も飛び交いましたが、この両首脳が会談する前に両国の間で高レベルの「diplomacy(外交)」の努力はなされなかったのでしょうか。

何の下準備もない中で、子供の喧嘩のような形だけで最終的な解決を導こうとしていたのでしょうか。

そのあたりが非常に気になるところですが、トランプ大統領にしてもゼレンスキー大統領にしても、普段からSNSを通じて独自の発言をしているところを見ると現代政治の危うさを憂わざるを得ません。

元SHOWMAN同士の対決という意味ではお互いに譲れないものがあったのかもしれませんが、これが世界を左右する会談の場という認識をもって政治家同士の対決をしてほしかったように思います。

このままでは、今までアメリカを中心とする西側諸国が負担してきた莫大な援助と、ウクライナが負担してきた重すぎる犠牲の意味が全くなくなってしまいます。

しかも、そのあとすぐに出た「欧州はゼレンスキー大統領を擁護、米欧の溝深まる」とのニュースによると、フランスのマクロン大統領は、訪問先のポルトガルで記者団に「侵略者はロシアだ」と述べ、ドイツの次期首相候補となった保守系野党、キリスト教民主同盟のメルツ党首は「この悲惨な戦争で、侵略者と被害者を混同してはいけない」とSNSで発信し、ゼレンスキー大統領への支持を鮮明にしたとのこと。

これで完全に西側の足並みが全く揃わなくなり、ロシアに付け入るスキを与えてしまったように思います。

今まであれだけの負担を西側諸国が負い続けてきた末のこの顛末からすると、これまでの対応は本当に戦略的に考えられた上でのものだったのか怪しく思えてきました。

 

◆この記事をチェックした方はこれらの記事もチェックしています◆