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国語の鍛え方

2017年4月23日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

前回に引き続き、「国語のできる子どもを育てる」という本について、今回は具体的な国語の鍛え方についてご紹介します。

著者は、実際に書くことに習熟するためには以下の二つのことが必要だと言います。

一つ目は、苦にならないくらいまでに書き慣れること。

二つ目は、文章の構成、すなわち文のまとまりを意識的にデザインできるようになること。

そこでこれら一つずつに対して具体的なトレーニング方法を提示してくれています。

一つ目は、「コボちゃん作文」です。

これは、皆さんご存知の読売新聞の四コマ漫画「コボちゃん」を使った文章作成トレーニングです。

(たまたま偶然、コボちゃんの下にランゲッジ・ヴィレッジの広告が載っていました!笑)

これは、一つの情報あるいは一段落相当、具体的には150字程度の文章を書くのに慣れるために行うものです。

このトレーニングは、ものを書くということが、その対象をはっきりと理解していなければできないものだということを子供に体験的に理解させることになります。

このトレーニングで要求される「客観描写」とは、正確に理解しないまま書いてもそのごまかしはすぐにばれてしまう、非常に厳密な理解が必要とされるものなのです。

この段階ではまだ自分の意見や感想を書かせるものではなく、まず正確な言葉の使い方を学ぶことに徹します。

コボちゃん作文は、書くものが指定されているという意味で、自分の意見や感想を考えるという難題が取り除かれています。その代わりに、既にある視覚的な情報を文章化するという制約を明確にしているのです。

つまり、「書く」という技術の一番基本的なところの修行に集中させるということです。

私も実際にやってみました。

「コボちゃんのランドセルについた傷を見たお母さんは、彼がものを乱暴に扱っていると感じました。ただ、おじいちゃんがその右側だけに傷がついているのを疑問に思います。実は、登下校中、車に気をつけて右側通行をきちんと守っていたため、壁にこすってしまって右側だけに傷がついてしまっていたのです。コボちゃんはしっかり者なのです。(156文字)」

150字程度に客観的にまとめることは結構大変だということが分かります。

続いて二つ目は、「プロセス原稿用紙」です。

客観描写の短文が書けるようになったら次の段階は、それらを一段落とした複数段落構成の文章作成技術です。

この時、一番ありがちなのが、何かを思いついてすぐ書き始めて、途中でもっといいことを思いついて、また初めからということを繰り返してしまうというものです。

実は文章の達人とは、よほどの天才でない限り、文章構成を事前に行える人のことを言うのです。

ここで紹介される「プロセス原稿用紙」は、構想の段階、つまり発想から構成するプロセスを原稿用紙そのものに組み込んでしまい、強制的に「構成」せざるを得ない仕組みを作ってしまおうというものです。

上記の画像のように、A、B、C、D・・・の欄に主題から思いつくことを一語でもいいから書いていきます。つまり、連想ゲームです。

既に分かっている知識や情報、関連すること、反対概念、理由など、連想されるものなら何でもOKです。

そして、次にそれらに対して、その下のG、H、I、J・・・の欄で膨らませながら、上の言葉を含む一文にするのです。

これができたら、その文章を参考にしながら、上の欄を整理統合させ、関連するものをくっつけたり、一つのものにまとめたり、二つに分けたり、あるいは相反するものを対照的に置きます。

この作業の過程で、なんとなく文章全体の流れのようなものが見えてきます。この流れが、文章の骨組みであり、これが見えてくると全体の八割ができたも同然です。

あとは、肉付けをして行くだけでよいのです。

この段階では、客観的な描写にとどまらず、複数の描写である情報を整理統合、関連付けすることぜ、文章全体の流れを作るという「考える」ことのトレーニングということになります。

私は、高校3年生の時に小論文対策講座を受講して、このことの重要性を認識しましたが、逆に言えばその時に初めて認識したということになります。

小学校6年間、中学3年間、そして高校3年間の合計12年間の国語の時間で、これらのトレーニングを意識的に鍛えてきたらどんなに素晴らしい日本語の使い手になったかと考えると非常にもったいない気持ちにさせられました。