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教育改革のニューウェーブ

2019年9月22日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

前回、東京都千代田区立麹町中学校の工藤校長の「学校の『当たり前』をやめた。」に関する記事を書きましたが、先日その工藤校長、デジタルハリウッド大学の杉山学長、そして一橋大学の米倉名誉教授などの教育関係者たちによる「教育のニューウェーブ」と題した講演を聞く機会に恵まれました。

期待通り、麹町中学校の工藤校長の講演は、前回の記事にてご紹介した彼の著書には書かれていない実体験に基づくお話もあり、非常に有意義なものでした。

その工藤校長の講演に負けず劣らず印象的だと感じたのは、デジタルハリウッド大学の杉山学長によるAIが高度に発達した近未来の予想図とそこに向けて行っているデジタルハリウッド大学での教育の先進性でした。

ここで、彼の描くAIが高度に発達した近未来の予想図をご紹介したいと思います。

これは、彼がプレゼンの一番最初に私たちに示したグラフです。

横軸に年代、縦軸にコンピューターのパフォーマンスをとっています。ここで注意すべきは、縦軸の目盛りが10の5乗ずつ増えているということです。つまり、一目盛り上がると100万倍パフォーマンスが上がることを示しています。

それを前提に見ていくと、2000年の時点での1000ドルのコンピューターのパフォーマンスは、昆虫一匹分の脳に相当し、2010年ではネズミ一匹分の脳、2020年では人間一人分の脳、そして2045年には全世界の人間の脳に相当することになります。

この2045年をシンギュラリティ(技術的特異点)と呼び、コンピューターが人類の知性を超えるタイミングとされています。

そして、驚くべきは、その点を超えた後もなお、縦軸の目盛りが10の5乗ずつ増えていくことです。

つまり、それ以降のコンピューターのパフォーマンスの伸びによってどんな世界が待っているのか、現時点の私たち人間には想像すらできないというわけです。

そんな世界を確実に生きていくことになる今の小中高生に対してどのような教育を施してあげるべきなのか、それがこの講演のテーマでした。

ちなみに、デジタルハリウッド大学の杉山学長の今の小中高生に対するメッセージは、「バカにされよう。世界を変えよう。」だそうです。

つまり、私たち人間が想像すらできない世界で活躍される人間は、現時点では「バカにされる」ようなことを考えていなければならないというわけです。

しかしながら、現実の教育は、昭和、いや明治時代に形作られてから一度も大きなイノベーションを起こしていません。

杉山学長をはじめとする現時点では「バカにされる」(今の常識からはずれた)教育を展開している登壇者に対して、「昭和」の教育の代表者としての米倉教授の「当たり前」の発想による突っ込みが、この講演を大いに引き立てていました。

というのも、明治時代から現時点まで大きな変革が行われていないということは、「昭和」の代表たる米倉教授の「当たり前」の発想は、「平成」の教育を受けた私たちの「当たり前」でもあるわけで、私は自分自身の思考が、米倉教授同様どうしてもそこに集約されることに気づかざるを得ませんでした。

「当たり前」をやめる。

「バカ」にされる。

そんな「令和」の教育に未来を預ける勇気が今の教育界に求められていることを体感した講演でした。