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日本人とユダヤ人

2018年7月15日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

ずっと読みたいと思っているのに、なかなか読み始められない本ってありませんか?

私にとって「日本人とユダヤ人」がそうでしたが、この度ようやく読むことができました。

本書の設定は、日本生まれのユダヤ人が、非常に高尚な日本語の文章によって、日本人の性質をユダヤ人と比較しながら明らかにしていくというものだったため、当初はこのイザヤ・べンダサンという著者は一体誰なのかという論争があったようです。

ですが、実は著者は山本七平という当初の出版元である山本書店の社主であり、純粋な日本人だということが分かっています。

ユダヤ人に関する情報について、ところどころ信憑性に欠けるというような批判もあるようですが、非常に豊富な例示によって、分かりやすく書かれていると思いました。

おそらく相当綿密な取材をもとに書かれたものだと思います。

あまりにも素晴らしい日本語で、分かりやすいことこの上ないと感じた一方で、日本人がユダヤ人のふりをして書いたということから、ユダヤ人の情報としての信憑性に疑問が生じるという点で、なんともいえない複雑な読後感がありました。

書籍の「分かりやすさ」と「真実味」はトレードオフの関係にあるのかもしれません。

とは言え、長い間祖国を持たず流浪の民として生き延びてきたユダヤ人と、長い間同じ島にずっととじこまって生きてきた日本人の「生き方」「考え方」「感じ方」の違いというものをここまで豊富なエピソードを交えて考えさせられたことは非常に貴重なものだと思います。

「水と安全がタダだと思っている日本人」と「身内にさえ自分のお金のありかを明らかにしないユダヤ人」という民族の横顔は、それぞれがたどってきた行き方に明確に拠っています。

そして、この全く異なる経験を経てきたユダヤ人と対比するからこそ、私たち日本人が自らのことを客観視することができ、より深い理解につなげられるようになるのだと思います。

 

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