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そうか、確かに「お世話になって」いるんだ!

2025年3月24日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

私はこれまで対面でのあいさつやメールでのやり取りの時に言う「お世話になっております」という決まり文句を避けたいと思ってきました。

もちろん、初めてでその方がどのような考えの持ち主か分からない段階や、こちらが何かをお願いするような立場である場合には、心の中で「これから」という意味を込めながら「お世話になっております」と伝えますが、その場合にもどうしても違和感が生じるのは否めませんでした。

しかし、この考え方を180度変えてくれる文章に出会いましたのでご報告いたします。

それは、本日(2025年3月24日)の読売新聞朝刊の「編集手帳」の中の一節です。

以下にその部分を引用します。

「右も左も分からない新社会人のころ、『お世話になっております』という日常のあいさつに戸惑った。初対面の方に決まり文句をかけられると、形だけの虚礼に思えた。ようやく抵抗感が消えたのは、顔も名前も知らない人々との目に見えないつながりに、自分の日常が支えられていると思い至ってからだ。多くの若者が世に出るこの時期が巡ってくると、若き日々の想像力の欠如を恥ずかしく思い出す。米国IT大手アップルの創業者スティーブ・ジョブズ氏が残した言葉として『感謝の心が人を育て、感謝の心が自分を磨く』が知られる。」

このように言われてみると、その通りとしか言いようがないのに、46歳になった今この一節に出会ってようやくこの抵抗感が消えたなどということは本当に恥ずかしいことだと思い知らされました。

しかも、失礼ながら感謝の言葉とは正反対のイメージしかなかったあのスティーブ・ジョブズ氏にこのような発言があったことを知ることができたことで、その気づきをより深いものにできました。

私はよく、英語圏の人に日本の良くないことの例としてこの「お世話になっております」を出して日本人の非論理性の表れだと説明してきましたが、これからは日本の良いことの例として挙げ、日本人が自分の存在は自分自身だけで維持しているわけではないことを自然体で理解していることの表れなのだと説明することにします。
 
 

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