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科学がつきとめた「運のいい人」

2024年7月26日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

少し前に、いつもとは趣の異なる本として脳科学者の中野信子氏の「サイコパス」をご紹介しましたが、これが実に興味深い内容だったため、著者の別の本を読みたいと思っていたところ、前書に負けず劣らず興味深そうなタイトルを見つけ、読んでみました。

その本のタイトルは「科学がつきとめた『運のいい人』」です。

そもそも、「運」は科学的な因果関係がないのに成果が生じたことを「運」がいいから起こったと表現するわけで、一見すると自己矛盾的な表現に思えてしまうところが、このタイトルが「興味深そうな」ものである所以ではあります。

本書によると、そのこころは「運は必ずしもその人がもともと持っていたり、生まれつき決まっていたりするものではなく、その人の考え方と行動パターンによって変わるものである。」ということです。

つまり、運はコントロールできるものだという前提に立ったうえで、脳科学の見地から自分の脳を「運のいい脳」にするためのヒントを紹介するのが本書の趣旨です。

これを理解するためには、まずは私たちの脳における次のような「運の認識の仕方」を知る必要があります。

「私たちの脳は実際にはランダムなのにプラスが5回続いて出ただけでプラスの連続が多すぎるように感じられる。脳はプラスやマイナスの連続が偶然によって生じたに過ぎないということをなかなか受け入れられない。つまり、運がいい悪いというのは脳がそう捉えているだけで、冷徹に現象面だけを分析すれば全くの錯覚に過ぎないということになる。しかしながら、その向こう側にその何倍何十倍もの自覚できない運・不運を捕捉できないがために、実は誰にでも公平に運は降り注いでいるという事実に気がつかない。その結果、脳は目に見える運・不運だけに注目してしまうことになる。」

だとしたら、その脳の錯覚を利用して、公平に降り注ぐ運・不運を、運だけを見るようにして、不運を見ないようにする、もしくは不運に見えるものを運に見えるようにするような習慣を身に着けることができれば、「運のいい人」になることができるという訳です。

本書でいうところの「科学がつきとめた」というのは、その「錯覚」を利用することに脳を最適化するための手法を「科学的」に導きだしたという意味です。

その科学的に導き出された手法がかなりたくさん紹介されていて、雑学的にも非常に面白い内容になっています。

 

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