
言われてみればそうなんだ
2026年10月4日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。
本日(2026年10月4日)の読売新聞朝刊の「編集手帳」に私たちが普段使っている日本語に関して「言われてみればそうなんだ」と思わされる内容が載っていましたので以下、該当部分を要約引用します。
「1875年の本紙に、東京の社寺でお参りした読者の声が載っている。横書きで左から『非常しらせ』と書いた看板があったが、どう読めばいいのか、と。右から読み、『せらし(お札)』は常には非らず(用意がない)という意味か、と戸惑う読者に、『非常しらせ』は巡査が詰めているところを示すと記事は答える。<近頃は横文字に倣って漢字や仮名を左から書くことが流行いたします>と続く。欧文がどっと流入した時代らしい話だ。文化庁の『国語に関する世論調査』で、縦書きを読んだり書いたりする機会が日常生活で『ある』と答えた人は、67.3%にとどまった。文章をもっぱらスマホやパソコンで読む人が増えたのだろう。日本語のように縦書きでも横書きでも表記できる言語は世界でも少ないという。本の背表紙や短冊など、縦書きと相性がいい場合も多いはずだ。使い分けられる良さを大切にしたい。」
この短い文章を読む中で三度も驚かされるという非常に忙しい体験をしました。
まず一つ目は、「文化庁の『国語に関する世論調査』で、縦書きを読んだり書いたりする機会が日常生活で『ある』と答えた人は、67.3%にとどまった。文章をもっぱらスマホやパソコンで読む人が増えたのだろう。」という指摘です。
逆に言えば、日本人の1/3が「縦書きを読んだり書いたりする機会がない」ということ。かろうじて、学生の国語の教科書は縦書きが基本(デジタル版も含めて)となっているようですが、卒業してしまえばほぼ縦書きに接しなくても済んでしまうということでしょうか。
そして二つ目は、「日本語のように縦書きでも横書きでも表記できる言語は世界でも少ない」という事実です。
以前に「なぜ世界には右から左と左から右の文字が存在するのか」という記事でも少しだけ触れましたが、もう一度詳しく調べましたら、「漢字やそれをルーツとする文字を使う中国語・日本語・朝鮮語のみで、モンゴル語は縦書きではあるが、横書きはできず、それ以外の言語はほぼ横書きのみ」だそうです。
最後三つ目は、自分自身この記事の文章をPCで打ち込んでいる中で、縦書きを前提とした文が自動的に横書きになって表記されることに驚かされたという点です。
これは一つ目の驚きと関係しますが、本記事自体が新聞記事ですので、「縦書き」で書かれていながら、その記事の中で指摘されている文は「横書き」であったため、(当該記事には)縦に書かれているにもかかわらず「右から読み、『せらし(お札)』は常には非らず(用意がない)という意味か」という具合に指摘と表記があっていないという混乱っぷりです。
極めつけは、その混乱っぷりに加えて、それをPCで打ったその縦書きの記事の文は「横書き」になっているという始末。
こうなるともはや、漢字文化圏以外の人にこの記事を英語で伝えるとしたらどうしたらいいのだろうと余計な心配をせずにはいられませんでした。
確かに「本の背表紙や短冊など、縦書きと相性がいい場合も多いはずだ。」というのは私もその通りだと思いますが、漢字文化圏以外の人にその良さを感じていただくのは並大抵のコミュニケーション能力ではとてもできることではないと思います。









