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高速読書

2020年2月14日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

私の悩みは、本を早く読めないことです。

私はこのブログで書籍紹介を頻繁にしていることもあり、多くの友人から「本を早く読めていいよね。」とうらやましがられることがあり、こんなことを言うと謙遜だと叱られたりもします。

しかし、これは決して謙遜ではなく、私が他人から見ると数多くの本を読めているように見えるのは、単純に時間をかけているからです。

と言っても、仕事を犠牲にするわけにはいきませんので、その時間とはいわゆる「細切れ時間」を積み重ねた「塵も積もれば」的なものです。

ですが、やはり私としては同じ時間でもっと多くの本を読みたいという強い願望があり、今までに何度も「速読」に挑戦しようとしてきましたが、「ページを写真のように読む」的な手法のトレーニングしてみても、読んだ気になるだけで、ほとんど記憶として残りませんでした。

その結果、やはり自己流の「じっくり読み」に何度も戻ってしまいました。

そんな中、その繰り返しに終止符を打ってくれるような本に出合いました。

それが、「高速読書」という本です。

著者は、複数の会社の経営者にして、投資家、そして脳科学の研究者というマルチな分野で結果を出されている上岡正明氏です。

本書のサブタイトルは「死ぬほど読めて忘れない」ですから、私の速読に対する疑問である「読んだ気になるだけで、ほとんど記憶として残らない」問題を解決してくれるのではという期待を持って読みはじめました。

本書の内容で私にとって最も有意義だったのは、まずはいわゆる「ページを写真のように読む」的な手法では、「記憶に残らない」ということが事実であることを確認できたことです。

著者は「ページを写真のように読む」的なフォトリーディングによる情報取得は、脳科学的に、最終的な記憶には残らないことが証明されていると断言しています。

本書ではその証明の詳細については書かれていませんでしたが、私としてはこの一言を脳科学の分野で活躍されている方が断言しているということで、今後はその信憑性について悩むことをやめようと決心ができました。

その上で、本書における「高速読書」の本質は何かと言えば、人間の「集中力」の限界の中で、その本の中から重要な部分を読書の「目的」に照らしながらピックアップすることで、「速く読む」ことと「記憶する」ことを両立させることでした。

以下に重要な部分についての記述を要約します。

「まず最初にやるべきことは、目的の明確化です。読もうとしている本から何を得たいのかを明確にすることです。そうすると、『カラーパス効果』と言って、脳が自動的にその目的に合った情報を効率的に拾ってくれるようになります。すると、その目的に不要な情報は自動的に目に入りにくくなるので、無駄なことに時間を使う必要がなくなります。そして、人間の集中力の本当の限界は15分であり、その15分間を最高に集中して本を読むのです。実際、何か心配事をしながら本を読んだ時などは、目が文字をなぞっているだけでほとんどのうに記憶されていなかったという経験は誰にもあるはずです。人間は、はじめと終わりを強制的にロックされると、その間の集中力が飛躍的に高まることが分かっています。15分と決められた瞬間に、意識がそこだけにフォーカスするから、脳が集中力を発揮するのです。」

この指摘が私にとって今までのいわゆる「速読」に関するものと異なるのは、読書というものが「読む」こと自体を目的とするのではなく、読んだ結果、「記憶」として頭の中に蓄積されることを目的とすることが明確であった点です。

そして、その本から何を得たいのかという「目的」を明確にすることによって、その目的から外れるものを自動的にスルーするという発想が非常に合理的であると思いました。

本書を読むときに、意識的にそのような姿勢で読んでみましたら、著者が言うように15分で1冊とまではとてもいきませんでしたが、少なくとも15分で1章で、その内容の理解も今までの「じっくり読み」にそん色のないものだったように思います。

ですから、そもそもその本から何か有益な情報を得る目的の「読書」には、このような手法は有益ですが、小説などそれ自体を楽しむことが目的の「読書」には、それを適用する意味はないこともよく理解できました。

小説を読む習慣のない私としては、今後も意識的に取り入れていきたいと思います。