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「ひどい」のか「すごい」のか

2017年9月25日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

フィリピンのドナルドトランプことロドリゴ・ドゥテルテが大統領になってから続いていた「とにかく麻薬に関わった人間は皆殺しにする」という麻薬撲滅キャンペーンについてのニュースが静かになっていたと思っていたら、ここへ来て今までで最大級のニュースが飛び込んできました。

なんと、大統領の長男でミンダナオ島ダバオ市の副市長を務めるパオロ・ドゥテルテ氏と大統領の娘婿すなわち義理の息子にあたるマナセス・カルピオ氏の2人が麻薬密売組織の犯罪に関与したのではないかという疑惑です。

ニューズウィークの記事によると、

「経緯は、8月にフィリピン税関の通関業者が中国からの輸入物資の積み荷から発見された覚せい剤を法律に基づいて処理しようとしたところ、パオロ氏とカルピオ氏の名前を耳にした、と上院で証言したことが発端となっている。9月7日上院ではこの証言を手掛かりに2人が積み荷を税関当局に圧力をかけるか、賄賂を支払って容易に持ち込めるように計らった容疑を追及した。この時の覚せい剤は時価64億ペソ(約136億円)といわれている。二人は揃って疑惑を全面的に否定した。」

そして、9月20日、ドゥテルテが大統領がこの件について正式に発言をします。

AFP通信の記事によると、

「マニラにある大統領府で国家公務員を前に演説したドゥテルテ大統領は、この疑惑にはっきりとは言及しなかったものの、もし麻薬に関与すれば実子であろうと最も厳しい処罰を受けることになると以下のように述べた。『私の子どもたちが麻薬にのめり込むなら、彼らを殺せ。そうすれば誰も文句は言えまい』」

そもそも、大統領の息子と娘婿がこれだけ大きな犯罪疑惑に巻き込まれること自体、「ひどい」ことで、普通の国家では考えられないことです。

ですが、一方で実の子供の疑惑に関しても当初の主張を曲げずに、「死をもって償わせる」と堂々と主張する大統領も普通の国家では考えられない「すごい」ことでしょう。

この大統領については、本当に評価が難しいと思います。

ですが、SEACTテストの試験官であるフィリピン人講師たちはみな彼を「すごい」と手放しで評価します。

そして、彼女たちだけでなく、多くのフィリピン国民が一様に好意的というか熱狂的に評価しているそうです。

彼女らはすべて声をそろえて、今までの腐敗しきった国家を手法はどうであれ本気で変えようとする大統領は彼が初めてだと言います。

そして、彼にはその手法でダバオ市を東南アジアで最も平和な街に変えたという実績もあります。

そこまで自国民に信頼される大統領はやはり「すごい」のでしょうか。

 

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