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「怒らない経営」を読んで

2016年6月15日 CATEGORY - 代表ブログ

エイトワン                

 

 

 

 

 

 

 

皆さん、こんにちは。

非常に面白い本を読みました。大藪崇さんという経営者が書かれた「怒らない経営」という本です。

何が面白いって、この大藪さんのプロフィールからして面白いのです。 まず、年齢は、私と全く同じ1979年生まれです。広島生まれですが、大学は四国の愛媛大学に学びます。在学中はパチンコに熱中し、1000万円ほどの利益を出しますが、留年します。そして、税理士資格を目指し、専門学校に通いながら株式投資をはじめ、35万円を15億円ほどに増やし、「投資家」として成功します。その後、エイトワンを立ち上げ「企業家」として様々な事業を展開しています。

こんなにすごい経歴をお持ちなので、どんだけ勢いの塊のような人かと思いきや、それが、ひょうひょうとしていて、どちらかというと「ニート」的な雰囲気が漂うような感じの人に見受けられます。

本書では、このような彼のユニークな人生をそのフェーズごとに追っていくのですが、その流れから非常に重要なことを学ばせていただいたような気がします。

それは、「投資家と企業家の違い」についてです。

それは、一言でいうと「モノ(データ)を扱うか、ヒト(感情)を扱うか」の違いなのですが、彼の次のような言葉から理解することができます。

「投資ならば私一人で完結でき、自分の思いだけにしたがってやっていればいい。しかし、事業(企業家)となるとスタッフが必要となり、その先には顧客もいる。何よりも自分の果たす役割が違う。さらに言えば、投資は自分の努力や経験である程度成果を出すことができる。これに対して、事業には顧客に喜んでもらわなければ業績を伸ばせない難しさがある。」

ご多聞にもれず、起業をした後、著者もヒト(感情)の扱いに悩まされます。スタッフをまとめきれずに、会社を去っていたスタッフもいた。そんな中で、また一つ経営者としての気付きを得ます。

それは、 「他の人の発想に乗るのではなく、うまくいってもそうでなくても自分でしっかり考え、切り開いていく」ことの重要性です。

そして、この思いが事業を展開する基本となり、以降はコンサルタントやアドバイザーを使っていないとのことです。

思うに、企業家として成功(し続ける)できるかどうかは、このような「成功の方程式」に経営者自らが辿り着くまでの一通りの試練に何度ももまれながら、しかし最後まで押しつぶされることなくやり抜けるかどうかということではないでしょうか。

そして、その試練の期間は企業家ごとに異なるし、実際にやっている間は、それがどこまで続くのか見当もつかない。でも、めげずに継続する。これが「経営」なのだと思います。

そして、本書を読み進めていくうちに分かってくるのですが、この本のタイトル「怒らない経営」とは、この成功の方程式にたどりつくまでの試練の最中にはいろいろなことがあったとしても、それは自分に至らない点があるからであり、怒ったり、人のせいにしたりするのではなく、すべてを自分の責任として受け止めながら前に進むことで突破していくことの重要性を表しているということです。

冒頭で、私は、著者がひょうひょうとしていて「ニート」的な雰囲気を醸し出しているなどと言う失礼なことを言いましたが、にもかかわらず彼が、「パチンコ」、「投資家」そして「企業家」としても成功できたのは、まさにこの「すべてを自分の責任として受け止める」という精神的姿勢が確立されていたからに違いありません。

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