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「非営利」の本当の意味

2019年8月13日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

前回のブログにてSDGsに関する記事を書きました。

今回も組織の運営とSDGsの関連して、もう一つ強く思ったことについて書きたいと思います。

それは、国家やJCのような非営利団体の予算についての考え方がそもそもSDGsの趣旨に反しているのではないかということです。

その考えとは、「予算が決められたらそれを使い切るべきだ。」というものです。

国家はともかくとして、この考え方は非営利団体の「非営利」の考え方に起因していると思っています。具体的には、「非営利だから利益は出してはいけない」という勘違いがそのような考えの下となっているような気がします。

しかし、ここでの「非営利」とは、「利益を生み出さない」という意味ではなく「利益を分配しない」ということを意味しています。

つまり、営利法人である株式会社の「営利」の本質は利益の分配、すなわち配当にあり、「非営利」はその利益分配を否定しているだけで、その組織の中に利益を留保することを否定してはいないということです。

それが、単純に「非営利」という単語のイメージのみが先行してそのように思われてしまっていることが原因だと思います。

SDGsという「持続可能な社会」の実現の音頭を取っている国家とそれに対して最も強力にコミットしていると自称するJCが、「予算は余らせるわけにはいかない」として「やるべきこと」がないのに無理やり当期内で使い切ろうとすることは、明らかに「持続可能な社会」の実現に反することではないでしょうか。

予算が「幸いにして」余ったのであれば、それを無理やり使うのではなく、一旦留保して、次期以降により適切で効果的な投資や費用に回すという営利組織では当たり前に行われていることこそ、SDGsの趣旨に合うものでしょう。

SDGsが一般的に認知される社会的「合言葉」にのし上がった今、その「本質」が一般的に理解されるために、それを推進する側がまず正しく理解することが必要不可欠だと思います。