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あの日から一年

2012年3月11日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

本日3月11日で、東日本大震災から丸一年です。

被災され亡くなられた方々に心より哀悼の意を表するとともに、住むところを失った方々、家族を失った方々、原発事故で故郷を追われた方々の本当の意味での「復興」が一日も早く訪れますことをお祈りいたします。

この震災で私たち日本人は様々なことを学びました。

あのようなことが起こらなければ、学ぶ必要もなかったことも多いかと思います。

ですが、実際に起こってしまったあのことによって、日本国民全員が否応なく学ぶ機会を得てしまったのです。

まずは、特に原発事故の対応などにおいて、当局から出される情報がいかに信頼性が低いものかということを私たちは知ってしまいました。

刻一刻と過ぎ行く時間の中で、当時の官房長官の口から発せられる情報が、どんどん変化し、結局当初口にしていた情報はまったくの「うそ」ということが明らかになっていきました。

また、数百億かけて準備していたSPEEDIなる予測情報が存在していたにもかかわらず、それを公表せずに、口から発せられる情報によって避難した人は、放射能の移動する方向へと移動してしまっていました。

その方々の心境はいかばかりでしょうか。

当局からの情報を「知らなかった」ほうがまともな決断ができたことになります。

また、地震直後から巻き起こった、やみくもな「自粛運動」がありました。

まさに戦前の「贅沢は敵だ」的な雰囲気、東北の人が苦しんでいるのだから「消費活動」は悪だという空気が日本国中を覆ってしまいました。

当時日本人の大多数が論理的思考能力を失ってしまったとしか思えません。

「消費行動をしない」ことと「東北の人々の救済」というまったく論理的に結合しないことを「雰囲気」によって結びつけ、日本国中の混乱を増長してしまいました。

それから、日本人は、世界の「冷たさ」に気づいてしまいました。

外国人労働者を抱える企業が、あのときほど頭を抱えたことはなかったと思います。

世界各国が、自国民に避難勧告を出し、フランスにいたっては国家が避難のための飛行機を確保しました。

ランゲッジ・ヴィレッジでも少なからず動揺が走りました。

でも、待ってください、われわれ日本人は彼らを責められるでしょうか?

今まで、様々な国で内乱や自然災害が起こったとき、日本人であるわれわれは駐在日本人に対して「避難勧告」が出たというニュースに対して何の違和感も感じていなかったはずです。

そうです、彼らは、外国人として当然の行動をとったまでです。

それを「冷たさ」として感じてしまうこと自体に、私たちは今までの自分たちの行動を反省する機会を与えられたと考えるべきかもしれません。

最後に、日本人が「自衛隊」という組織が「あってよかった」とこれほど思ったことはないのではないでしょうか。

「憲法違反だ」「税金の無駄遣いだ」「外交の邪魔だ」など、マイナスの感情が半分以上を占めていたはずの「自衛隊」が、命を懸けて人々を救ってくれました。

命を懸けていつ爆発するか分からない原発の上にヘリコプターで水をかけてくれました。

まさに国を守る「使命感」をもった人たちの組織だったことを日本国民の多くが確認しました。

このことは、国民全体の連帯にどれほど力を与えたか、計り知れないものがあります。

「自分の国は自分たちでしか守れない」ということを彼らは自らの命を懸けて私たちに教えてくれました。

まだまだ限りなく挙がりますが、このくらいにしたいと思います。

当然、今日3月11日は忘れることはできませんが、これらの教訓を活かして本当の意味の「復興」に日本国民全員で向かっていくべきだと改めて感じています。

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