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にほんとニッポン

2018年3月16日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

私は歴史が好きです。

中学高校を通して、歴史の授業が待ち遠しかったことを覚えています。特に話が上手な先生の授業は面白い物語映画でも見ているかのような感じで時間が過ぎていきました。

ですが、その中で唯一、「文化」の歴史については、物語性を感じることができず、用語集にある読んだこともない書物の名前などを無理やりに覚えるのが嫌で、それらをほとんど無視していたように思います。

先日、松岡正剛氏の「にほんとニッポン」という日本の文化の歴史についての本を読みました。

著者は、以前このブログでも紹介しました「知の編集工学」を書かれた松岡正剛氏です。彼は「編集」という、多くの情報の中から特定の視点によって圧縮された情報を切り出す技術を体系化する活動をされています。

この本を読んだとき、この「編集」という技術が人間がものを考えるときに非常に重要なものだと知ることができ感動したことを覚えています。

普通であれば、「文化」の歴史の本だと分かった瞬間、読む気がしないはずですが、その松岡氏が「文化」という視点によって膨大な歴史の情報を整理したらどんな風に歴史をとらえることができるのだろうかと考えたことで、それまで無視を決め込んでいた「文化」について無視せず読むことができました。

さすがにさすが、彼にかかるとそれまで用語集に載っている単なる情報だったものが、「文化」という切り口で日本の歴史を切り出すことで物語になっていました。

日本の文化を膨大な歴史の情報から切り出すことによって、どうして今のような形になったのか一つの一貫した流れとしてみることができたような気がします。

ここで、人間の好奇心、関心はすべて「編集」によってコントロールすることができるという可能性に気が付かされた気がします。

そして、そのことに気づかされたことによって、今までよりもずっと、何かを人に教える際には常にこの「編集」という技術を意識するべきだ思うようになりました。

物事を上手に伝えるためには、実際の行動に移す前にその伝える内容と伝える相手を把握して「戦略」をたて、その上で編集という「戦術」を使って確信的に行なわなければならない。

ものを教えることを仕事にしていながらとても恥ずかしいのですが、このことを改めて本書を読むことで気づかされた事実を大事にしようと思います。

 

 

 

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