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1%の努力

2020年6月1日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

突然ですが、今までずっと嫌いだったけどある時を境にその人に対する見方ががらりと変わったという経験はありますか?

私は最近そのような経験をしました。

というのも私は今まで2ちゃんねるの管理人のひろゆき氏を好きになれませんでした。

他人の悪口を言い合う場の管理人なんてろくでもないことで生計を立てている人という印象しかなかったからです。

しかし、昨今の新型コロナウィルスに関する報道番組に彼が頻繁に登場するようになり、その発言が他のどのコメンテーターよりも本質を突いた鋭いものであることが多く、彼の印象が私の中で変わり始めていました。

そこで、もう少し彼のことを詳しく知ろうと彼の新しい著書「1%の努力」を読んでみて、彼に対する印象は大幅に好転するに至りました。

それは、今まで非常に好意的に見ていたホリエモンが、同じコロナ関係の発言で評価を落としたこともあり、もはや逆転かといったところまで来た感があります。

まず、本書は次のような話で始まります。

「『働きアリ』は任された仕事を一生懸命にこなす。一方で『働かないアリ』は、ダラダラと何もせずに過ごし、たまにぷらぷらと外を出歩く。さぼっているように見えて、たまに『バカでかいエサ』を見つけて、巣に戻って報告する。それを他のアリたちが運んできてくれる。そんな『働かないアリ』であれ。」

この部分を読んですぐ、私は以前ご紹介した「働かないアリに意義がある」という本を思い出しました。

この本では、「『働き者』や『お利口』な個体ばかりをそろえる組織より、ある程度『バカ』もいる組織の方が長期的、結果的には有利となるということ」を学びました。

私が書いた記事では、上記のように「バカ」という表現をしていますが、本書を読むとその表現はとても使えません。

もっとも、著者はこの「バカ」の部分を「第三者的ポジションを持つ人」として自分自身も含め定義しています。

「第三者的ポジション」とは、「働きアリ」と同じように他人と同じような仕事を真面目にする役割とは対照的な、物事を早めに俯瞰して見ることで仕事をまとめる役割のことです。

そして、そのポジションを得るためには次の三つが必要だと著者は言います。

「現場のリアル」「経営側の論理」「コミュニケーションコスト」

最初の二つについては、説明の必要もないと思います。この二つが分かって俯瞰的にものを見ることができる力の重要性は言うまでもないですから。

最後の「コミュニケーションコスト」のみ、著者の説明を引用します。

「これは一言で言うと、『言ってはいけないことを言うスキル』だと僕は思っている。世の中、みんな本音を言わない。『言ってはいけない』という空気が支配している。そんな中で本音をズバッという人がいたらどうだろう。一気にポジションをとれる。もちろん、好き嫌いで言うのではなく、根拠を示したり、改善策を一緒に考えたりはする。そして、後になってこちらが間違っていたら、その時は謝る。そのリスクさえ取れれば、いつだって思ったことを言えるはずだ。」

世の中の流れが、私も含め著者の存在を受け入れるようになってきているとすれば、新型コロナウィルスは世の中を今まで以上にこの「第三者的ポジションを持つ人」の存在を求めるような状況にしてしまったからかもしれません。

 

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