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ソフトバンクの軌跡

2015年3月18日 CATEGORY - 代表ブログ

孫正義

 

 

 

 

 

 

 

 

皆さん、こんにちは。

以前にご紹介した「楽天流」に続いて、日本における素晴らしい経営者についての本を読みました。

孫正義の参謀」です。

この本は、ソフトバンク前社長室長であった著者が、ソフトバンク社長 孫正義氏の参謀としての8年にわたる軌跡を詳細に記した貴重な本です。

ソフトバンクにおける2006年のボーダフォン買収、2009年の光の道構想、2011年の東日本大震災後の自然エネルギーへの挑戦、2012年の米国スプリント社買収工作、と同社の飛躍的な成長をその渦中から綴ったものですから当然のことです。

この間、ソフトバンクは、売上高で1.1兆円、営業利益が623億円から売上高6.7兆円、営業利益が1兆円に達したのです。

本書によると営業利益が1兆円に達した企業は日本経済史上3社で、NTT、トヨタ自動車そしてソフトバンクしかないそうです。しかも、1兆円に達するまでにNTTは創業から118年、トヨタは65年かかったのに対し、ソフトバンクは33年で最短、最速での達成です。

このような華麗な成長振りですが、この間の企業としての変化を著者の感覚で表現すると、

「やんちゃなベンチャー企業」から「ちょっと大人のソフトバンク」、そして「だいぶ大人のソフトバンク」だそうです。

こう表現してしまえば、そんなものかという感じですが、本書にはその変化が実にダイナミックに、スリリングに書かれています。そして、孫正義という経営者の人物の大きさに心の底から圧倒されます。

そして、より特筆すべきは、この成長の過程において大きな壁にぶち当たり、その障害と格闘する中で経営ノウハウを蓄積しながら「熱い志」と「着実な実績」を確実に結びつける壮大なドラマになっているという点です。

楽天流」の記事において三木谷社長という経営者は、ご自身の中にある明確な「ビジョン」に基づき、一旦それに向かったら、たとえ途中で結果が見えにくくても、忍耐力をもって愚直に「仮定」⇒「実行」⇒「検証」⇒「仕組み化」を繰り返せば、最終的には確実に形になるという方程式を実践するという成功すべくして成功する経営者であるという指摘をしました。

もちろん、孫社長についてももちろん同じことが言えますが、本書では、そのサイクルをもう一段階大きな規模でまわしているような印象を受けました。

そのため、私自身の経営の参考にさせていただくにはステージが違いすぎて参考にしにくいのですが、孫正義と言う人物をより圧倒的に尊敬すべき対象として再認識するには十分すぎる読書体験となりました。

 

 

 

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