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ピグマリオン効果

2012年2月12日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

突然ですが、皆さんは「ピグマリオン効果」という言葉をご存知ですか?

心理学の分野の言葉で、「教師の期待によって学習者の成績が向上する」ことを表す言葉です。

別名、教師期待効果とも言われます。

この効果のエピソードとしては次のような実験が有名です。

AB二つのクラスを、それらのクラスのメンバーをまったく知らない教師に受け持たせる場合、「Aクラスには大変優秀な生徒ばかりがあつまっている、それに対してBクラスには成績が劣っただめな生徒ばかりが集まっている」という情報をその教師に与えます。しかしながら、実際はその逆で、「Bクラスは優秀な生徒ばかりで、Aクラスの方に成績が劣っただめな生徒ばかりが集まっている」というのが本当なのです。

一年後、それぞれのクラスの成績の結果を見てみると、あらかじめ教師に与えられた嘘の情報が、現実の結果になっていたということです。

この心理学用語は、以下のようなギリシャ神話に由来するようです。

「女性が苦手だったキプロスの王、ピグマリオンが、俗世の女性を愛することはできずに、象牙で理想の彫刻をつくることにし、それをこの上なく大切にした。 毎日、彫像に花を捧げ、抱いて撫でた。 そうしているうちに彼は、彫刻が人間であってほしい思うようになって、美の女神アフロディテの神殿を訪れ、彫刻像の女性を妻として迎えられるようにしてほしいと切実に祈った。 すると奇跡が起き、女性像が呼吸を始めた。 彼はこの女性と結婚し、彼の女性観も変わった。」

私は、この言葉を初めて知ったとき、全ての教育者は『ピグマリオン効果』の真偽の議論をするのではなく、この効果を信じ、自らの教育に生かすべきだと強く思いました。

というのも、このことは教師が自分が受け持つ生徒たちが「優秀」だと思い込むことによって、その「期待」が生徒に伝わることで、彼らが奮起するというところが大きいのだと思うからです。

人間は、特に精神的に未熟な子供の段階では、先生に自分が注目されていると思いたいし、もしそうなったら、その期待を裏切らないようその様な自分に近づくべく、努力する素直さをもっています。

もちろん、人間は競争心があるので、教師が「クラス全員、みんな変わらずに優秀ですよ」と、いっても意味がありません。

だからこそ、各々の個性を見抜き、別々な方向に伸ばすことで、『ピグマリオン効果』を発揮を実現させることが必要だと信じます。

このことは、もちろん私たちが携わる英語教育にも言えることです。

ただし、私たちのピグマリオン効果は、それよりももう一歩踏み込んだ形で実現できると思っています。

なぜなら、今まで英語を話すことができないと思い込んでいた生徒さんに実際にLVの生活の中で『楽しく』外国人の先生と会話することができた!という事実を、単なる「思い込み」ではなく、滞在中に実現してあげられるからです。

その様な体験をした生徒さんは、その体験自体を自らの強い自信とし、今後の英語学習の指針とすることができるようになるのです。

私たちも教育者のはしくれとして常にこの言葉を意識しながら、生徒さんに対峙していきたいと思っております。

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