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メモの魔力

2019年7月7日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

前回まで三回にわたってご紹介した「インパクトカンパニー」において、これからの日本経済を引っ張る「ポケモン世代」の経営者の典型例としてSHOWROOMの前田裕二社長をあげられていました。

かつて当ブログにおいて、彼の「人生の勝算」という本を紹介して、彼の「適正な頑張り」の方法についての考え方に大いに感心させられたのを思い出しました。

そのため、再び彼の考え方に触れたいと思い、新しい彼の著書「メモの魔力」を読みました。

本書を読んで、改めて「適正な頑張り」の方法論としてのメモについて知ることで、改めて彼のすごさに圧倒させられてしまいました。

もはや、彼のメモ習慣は、私を含めた多くの人間にとって「適正」ではなく「狂気」を帯びているように感じられると思います。

ただ、彼は前著にも書かれていたように、その「適正な頑張り」の定義を、

「宝石がこの大きな鉱山のどこに埋まっているのか仮説を立て、原石が埋まっている可能性が高い場所を認識したら、他の場所は捨ててそこを掘ることに全力をそそぎ、後は血みどろになっても掘る。絶対に見つけるまで掘る。」

ことだとしており、彼の「狂気」とも思えるメモに関する徹底ぶりも、あくまでもこの方法が彼としてはアイデア創出に成功するために最も可能性が高いものだと認識した結果、全力を注いで絶対に創出するまで掘るプロセスの一環であるということで、決して「狂気」ではなく、あくまでも「適正な頑張り」の範囲内だと思われます。

以下にその具体的な方法を垣間見られる記述部分を本書より要約したいと思いますが、一口に「メモ」と言っても彼の「メモ」はとても一言で表現できるような単純なものではなく一つのアイデア創出の「体系」とでも言うべきものなので、私がここでの要約をしようとすれば、その「メモ」の技術が問われることになるわけで、躊躇してしまいそうになりますが、できるだけ頑張ってみることにします。(笑)

「ノートは原則見開きで使い、左のページに『事実』、右のページに『発想』という具合に使い分けします。事実とは、ミーティングであれば、そこで交わされた会話の内容を掻い摘んで書きます。そして、それだけで終えず、要は何の話かというエッセンスをまとめて一言で表現してみたり、そこにレトリックを聞かせてキャッチ―なネーミングをしたりします。次第に熟練してくると、事実をメモりながらリアルタイムでそれらの『言語化』を行えるようになります。次に発想ですが、右ページをさらに左右に分けて使います。その左側には、左ページの『事実』を見つめて、そこで書かれている具体的な内容を『抽象化』していきます。また、それだけで終えず、その抽象化した気付きを別の何かに適用して実際に行動に変えるため、右側には『〇〇という真理・命題を受けて、これをこう変えてみよう』という実際のアクションにつなげることが重要です。なぜなら、抽象化で止まってしまうと、時に単なる『評論家』になってしまいます。自分が世界を抽出した気づきから、きちんとアクションに『転用』することを通じて自分の人生を変えることができます。」

いかがでしょうか。

一日の生活の中で何らかの事柄に接するに際し、常にこのような方法をとっていたら、どれだけそこからの気づきや学びが深まることか、その効果たるや想像を絶します。

まさに彼は本書の中で、この「メモ」はノウハウではなく、「姿勢」だという言っていましたが、この説明を聞いてしまうとその意味が痛いほどよく分かりました。

しかも、彼はこの姿勢を「365日、とにかく朝起きて、夜寝るまでいつでも」貫いているということです。

一日の内で自分の中に入ってくるあらゆる「事実」に対して、それを個別的事象から、汎用的な情報に加工し、しかもそれを一般的な情報に留めず「自分事」に落とし込むことまでを「習慣」にしてしまっている彼のこの姿勢を見せられてしまうと、彼はいかなる時代に生まれたとしても、そしてどんな分野に身を置いたとしても成功するであろうと思ってしまいます。

 

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