代表ブログ

不確実性の時代

2012年5月20日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

先日、大手損害保険の決算についての発表がありました。

ちょっと抜粋します。

「大手損害保険3グループの12年3月期連結決算が18日出そろった。タイ洪水に伴う保険金支払いが響き、MS&ADインシュアランスグループホールディングス(HD)とNKSJHDは最終(当期)赤字となった。NKSJは2期連続の赤字。東京海上HDは保有株式の売却益などで黒字を確保した。各社の収益が大幅に悪化した最大の要因は、昨年10月にタイの工業団地で発生した洪水被害に伴う日系企業への保険金支払いで、金額は3グループ合計で5073億円に上った。MS&ADHDの梅村孝義専務は18日の決算発表の記者会見で、タイ洪水被害について「ああいう形で(工場が)水没するのは、ちょっと想定していなかった」と語った。一方、昨年3月の東日本大震災の企業向け保険金支払いについては、各社とも11年3月期決算にほぼ全額を織り込んでおり、12年3月期決算には影響しなかった。」

東日本大震災、タイの洪水、竜巻被害・・・保険が保険ではなくなってしまっているような気がします。

大学のときに保険の授業で、そもそも保険の始まりは、互助の組織だと学びました。

近所や親戚などが、葬式、結婚式など物入りのタイミングはそれぞれ限定されているから、各世帯が一定割合を拠出していれば、イザと言うときにお互いに助かると言うものです。

それらは、何度もおきることはほぼありませんので、負担の平準化が達成されるから成り立つというわけです。

それを出発点に保険業界が形成され、日本全体、世界全体を範囲とすれば、自然災害などにも負担の平準化は達成されるという前提の下に、当然成り立つビジネスだったはず?なのです。

しかし!最近、それは人間の計算の中では消化し切れないものとなってしまったかのようです。

現在、特に日本国内ではどの地域も安全だと言い切れる場所がなくなってしまいました。

保険というビジネスが継続可能性のあるビジネス足りうるにはもしかしたら、現在の計算ではない方法が必要になるのではないかと思ってしまいます。

その計算結果による保険料負担が、もはや「保険」でなくなってしまうような莫大なものとならないことを祈りたいです。

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